オンライン・ファシリテーション研修が企業にもたらすメリットとは

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コロナ禍で企業のオンライン化が加速する中、オンライン会議やミーティングを円滑に進めるためのスキル「オンライン・ファシリテーション」に注目が集まっています。

ひとつの場所に集まる対面型の会議と比べ、活発な意見交換ができず、盛り上がりにくいことが課題であるオンライン会議に頭を抱える企業担当者も多いのではないでしょうか。

この記事では、オンライン・ファシリテーションの重要性や、研修の導入によって企業が得られるメリットをご紹介します。

目次

オンライン・ファシリテーションとは?

ファシリテーション(facilitation)とは、会議やミーティングなどを円滑に進行するために、その会議やミーティングにおける目標の達成に向けて参加者が主体的・能動的にかかわっていただけるよう、働きかけることを意味します。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、あらゆる企業のオンライン化が急速に進む今、とくにオンライン・ファシリテーションの取り組みが重要視されています。

オンライン会議やミーティングでは、対面での会議に比べ、聴覚情報や視覚情報に制限がかかります。オンライン・ファシリテーションで必要なスキルは、会議の円滑な進行だけではありません。発言する人が偏らないように、発言を促す質問をおこない意見を引き出したり、参加者の相互理解を深めたりと、参加者が一体感をもって問題の解決やアイデアの創造をサポートする働きかけが大切です。そのため、会議の司会・進行役とは別にファシリテーターを立てる場合もあります。

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オンライン・ファシリテーション研修とは?

オンライン・ファシリテーションを深く理解し、効率よくスキルを身につけるには、実践型のファシリテーショントレーニング(研修)の導入が効果的です。研修はオンラインで実施できるため、隙間時間を利用すれば参加者の負担を軽減できます。

オンライン・ファシリテーション研修で学べる主な内容は主に次のとおりです。

  • ファシリテーションとは具体的にどういうものか
  • 企業がオンライン・ファシリテーションを実施するポイント
  • オンライン会議で目的を達成する方法
  • オンライン・ファシリテーションに必要なスキル・テクニック
  • オンライン・ファシリテーションの実践とフィードバック など

オンライン・ファシリテーション研修では、基礎的なファシリテーションのスキルを習得するとともに、対面会議とオンライン会議の違いを理解した上で、オンライン会議ならではの進行テクニックを身につけられます。質の高いプログラムが提供されるオンライン・ファシリテーション研修なら、手探り状態になりがちな企業独自の研修よりもファシリテーションをより深く理解できます。また、実際に受講者の方に会議ファシリテーションを実践していただいた際の進め方について、プロの講師から受けるフィードバックによって実践に役立つスキル習得を目指せるでしょう。

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企業がオンライン・ファシリテーション研修で得られるメリットとは?

企業が従業員へオンライン・ファシリテーション研修受講の機会を提供することで、目標に向かって従業員の意見を十分に引き出した上で、出てきた意見をわかりやすくまとめ、全体の士気を上げていけるファシリテーターを育成できます。スキルのあるファシリテーターのもとでは以下のようなメリットが期待できます。

  • オンライン会議やミーティングが活発化し、よりよいアイデアが生まれやすくなる
  • 効果的なファシリテーションを学ぶことを通じて、従業員のコミュニケーションスキルがアップする
  • 社内コミュニケーションが充実した組織、小さな声も拾える風通しのよい組織になり、従業員のモチベーションが上がる
  • 限られた時間内に合意形成ができ、会議が円滑に進み、企業全体の生産性向上につながる

多様性の尊重やグローバル化が進む近年の企業においては、従業員一人ひとりの意見に耳を傾けつつも、組織が一丸となってひとつの目標に向かうことが大切になります。従業員の主体的・能動的な参加を引き出し、アイデアや意見をわかりやすくまとめるよいリーダーを育てるには、質の高い研修により、受講後すぐに即戦力となるような人材育成をおこなうことがポイントです。

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オンライン・ファシリテーション研修の実施事例

医薬品業界/「参加するとやる気がでる」をテーマにチームビルディング力を強化
従業員数:3,000名超
対象者:チームリーダークラス
実施日数:2日間

営業所としての目標達成に向けてファシリテーションの重要性を認識し、会議の生産性向上だけでなくファシリテーション力を超えた「チームビルディング力」を強化するプログラムを実施しました。取り組みを継続することで会社全体に影響が及んでいき、各営業所の業績向上、離職率の低下につながり始めています。

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参照:HRインスティテュート『ファシリテーションのノウハウ・ドゥハウ』

まとめ

企業のオンライン化が進み、オンライン会議やオンラインミーティングは今後ますます重要度が高まると予想されます。会議をスムーズに進め、有効な意見交換によって目標を達成するには、オンライン・ファシリテーションのスキル取得や向上に取り組む必要があります。

専門性の高いオンライン・ファシリテーション研修を導入し、積極的な人材育成を進めていけば、オンライン会議のみならずさまざまな場面で成果が生まれ、企業力の向上につながるでしょう。目標達成に向けて一丸となれる組織をつくるには、オンライン・ファシリテーションに取り組むことをおすすめします。

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監修者
高尾 祐輝
慶應義塾大学法学部卒業後、国内メガバンクにおけるソリューション営業、新卒採用、システム企画・開発、国内および米国ニューヨークの現地法人にて国際金融規制(バーゼル規制)対応等のプロジェクトマネジメントに従事。その後、HRインスティテュートに参画し、ビジネススキル研修や次世代リーダー育成プログラム(ワークアウト)の企画・実施、オンラインプログラムの開発、人財採用および情報システム業務等を担当。 特定非営利活動法人日本エニアグラム学会アドバイザー / 一般社団法人日本コーチ連盟会員 / 中京大学経営学部・経済学部非常勤講師 / 一般社団法人ジャパンビアソムリエ協会認定ジャパンビアソムリエ
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