株式会社MS-Japanは2023年9月5日、「【2023年版】管理部門の管理職求人の実態」に関する調査結果を発表した。調査期間は2022年1月~12月で、同社が運営する人材紹介サービスに登録された管理者向けの求人を対象に集計している。本調査により、管理職の想定年収や募集業種など、2023年の管理職求人の実態が明らかとなった。なお本調査における「求人」は、いずれも経理・人事・法務など管理部門の求人を示している。
管理職求人の想定年収は「660万~799万」が最多。スタッフとは200万以上の差
組織の目標を実現するために業務や人員の管理を行う管理職への就任を、キャリアパスの一つとして目標に掲げる人もいるだろう。一方で、役職の責務の重さから、一般職より好条件を求める人もいると考えられる。実際に2023年の管理職求人は、どのような条件となっているのだろうか。はじめにMS-Japanは、「2023年管理職向け求人の想定年収」を集計した。すると、「600万~799万」が(37.9%)が最も多く、以下、「800万~999万」(22.4%)、「400万~599万」(20.2%)と続いた。
下限と上限の中央値を元に集計すると、管理職求人における想定年収の平均は「772万円」だったという。
また、スタッフ向け求人を対象に行った同様の調査で、「スタッフ向け求人の想定年収」を集計したところ、「400万~599万」(57.5%)が最も多かった。以下、「600万~799万」(23.9%)、「399万以下」(10.6%)と続いた。
下限と上限の中央値を元に、スタッフ求人における想定年収の平均を求めると「552万円」となり、管理職とは220万円の差があったとのことだ。
下限と上限の中央値を元に、スタッフ求人における想定年収の平均を求めると「552万円」となり、管理職とは220万円の差があったとのことだ。
管理職求人で最も多く募集されている業種は「IT・通信」
次に同社は、2023年管理職求人を「業種別」に集計した。その結果、「IT・通信全般」が24%で最も多く、以下、「サービス全般」が19.4%、「製造全般」が17.7%と続いた。IT・通信業界では急成長・急拡大している企業が他の業種と比較して多いことから、管理職を募集して組織の安定化を図る傾向にあると推測できる。「週3日以上」のリモートワークが可能な管理職求人は4割超。スタッフよりも多く
最後に同社は、「管理職向け求人のうち、リモートワークが可能な日数」を集計した。すると、「週2日」が36.6%で最も多く、以下、「週3日」が23.7%、「週1日」が21.4%で続いた。
合わせて、「スタッフ向け求人のリモートワークが可能な日数」を集計すると、管理職と同様に、「週2日」が35.7%で最も多かった。以下、「週1日」が26.5%、「週3日」が22.2%だった。
週3日以上リモートワークが可能な求人は、「管理職向け」が42%、「スタッフ向け」が37.8%と、管理職のほうが4.2ポイント高いことが明らかとなった。
週3日以上リモートワークが可能な求人は、「管理職向け」が42%、「スタッフ向け」が37.8%と、管理職のほうが4.2ポイント高いことが明らかとなった。
本調査結果から、2023年管理職向け求人の想定年収は「600万~799万」が最も多く、中央値を元に集計した平均は「772万円」となることがわかった。また、管理職求人は急成長する「IT・通信全般」の業種で多く、組織の安定化を目的に管理職の募集を行っていることが示唆された。管理職の求人を行う企業では、こうした調査を参考に、自社の管理職求人について検討してみてはいかがだろうか。