GMOインターネットグループは2023年2月22日、去る2月6日に同グループ内の新型コロナウイルス感染症対策を完全撤廃したと発表した。これに伴って同年2月21日より、これまで推奨してきた在宅勤務を廃止し、「原則出社」としているという。同グループは今後、全ての従業員がオフィスで顔を合わせて勤務することを前提とし、コミュニケーションの円滑化や、顧客に対する価値創出を目指していくとのことだ。
従業員の声をもとに感染症対策を撤廃し、マスク着用や在宅勤務に関するルールを変更
同グループは、国内での新型コロナウイルス感染症拡大に備え、2020年1月より「在宅勤務への移行」や「新型コロナワクチンの職域接種」などの感染対策をいち早く講じてきた。従業員の命を守り、かつ自社サービスおよび事業活動を継続していくための独自基準「パンデミック時における対策発令・対応レベル」を設けた上で、その基準に則り出社体制の変更を行ってきたという。一方で、昨今では国内における段階的な感染対策の緩和が進んでいることから、同グループでの感染対策も2023年2月6日付で完全撤廃し、「社内のパーティション撤去」、「従業員に対する行動規制の撤廃」などを実施しているという。また、マスク着用についても、新型コロナ対策撤廃に伴い「社内のいかなる場所でも任意」とした。ここに至るまでには、まず2022年9月に、同グループの従業員を対象に「新型コロナウイルス感染対策の緩和(解除)検討アンケート」を実施。その結果を受け、「新型コロナウイルス感染対策緩和宣言」を出し、パーティションを設置した執務室内におけるマスクの着用を任意としている。さらに2022年12月にかけても、「感染対策の緩和に関する執務室内でのマスク着用状況と効果について」のアンケートを実施したところ、約6割の従業員が執務室内でマスクを外して業務を進めていることがわかったというまた、マスクを外したことで「声が聞き取りやすくなった」、「表情や情報が伝えやすく、読み取りやすくなった」、「コミュニケーションが活発になった」など、感染対策の緩和に前向きな声が多く寄せられたことから、今回社内でのマスク着用を任意としたとのことだ。
また同グループは、これらの感染対策の完全撤廃にあわせて、これまで「原則、週3日出社・週2日在宅勤務」を推奨していた出社体制を同年2月21日から変更し、「オフィスに出社しての勤務」を原則とした。ただし今後も、“より高い成果を出すための武器”としての在宅勤務活用や、オフィス賃料を削減しパートナーへ還元するための“計画的な在宅勤務”の活用は可能とするという。
同グループは今回の決定に際し、従業員同士がオフィスで顔を合わせることでコミュニケーションをより円滑化し、顧客の「笑顔」と「感動」を創出していきたいとしている。
政府が示すマスク着用についての基本的対処方針等も考慮し、ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた感染対策と、従業員の働きがいの両立に向けた施策の検討が必要な時期になりつつある。周囲の状況や従業員の意見を鑑みながら、これまで講じてきた感染対策をいま一度見直してみてはいかがだろうか。