野村ホールディングスが「アルムナイネットワーク」の構築を開始。退職した人材も“人的資本”と捉え、良好な関係維持を目指す

野村ホールディングス株式会社は2023年1月11日、定年以外の事由で退職した人材との新たな繋がりを持つための公式ネットワークである「アルムナイネットワーク」の構築を開始したことを発表した。同社は本取り組みを通じ、人材確保の選択肢拡大や、採用におけるブランディング強化に繋げたい考えだ。

ネットワークを通じてアルムナイ登録者と良好な関係を維持

野村ホールディングスは、社員が持つさまざまなバックグラウンドや異なる価値観を互いに認め合うことで、付加価値の高いサービスを提供できると考えているという。今回同社は、そうした考えをさらに進めるべく、「アルムナイネットワーク」の構築を決定した。同社を退職した人材についても、他社で得た知見を活かし同社グループのプラットフォームで価値創造できる人的資本として捉え、退職者と中長期的に良好な関係を築くことを目的としているという。

同社はまず、野村證券株式会社のホールセール部門インベストメント・バンキングおよび野村アセットマネジメント株式会社において、本ネットワークを構築するとしている。アルムナイ登録者に対しては、定期的にニュースやキャリア採用などの情報を発信する。さらには、イベント開催等を通じ登録者同士の交流の場を設けていく方針だ。

同社は、本ネットワークを活用し、退職者との関係維持をしていくことで、人材確保の選択肢が広がるとの期待を寄せている。加えて、アルムナイ登録者にとっても、交流を通した情報共有などのメリットがあるとしている。この取り組みで同社は、採用におけるブランディング強化も図っていきたい考えだ。

多くの企業で人材不足が課題となる中、退職者との関係を維持し再雇用などを図ることで、人材ネットワークや働き方の選択肢の拡大に繋げることが期待できそうだ。人材確保に悩む企業は、アルムナイ制度の活用も検討してみてはいかがだろうか。