株式会社学情は2022年12月19日、「入社後の働き方」についての調査結果を発表した。調査期間は2022年11月17日~12月4日で、同社が運営する就職サイト「あさがくナビ2023」の会員学生441名から回答を得た。調査から、2023年4月に入社を控える新社会人がどのような働き方を求めているのかが明らかとなった。
入社後は「出社」を希望する新社会人は「テレワーク」希望の2倍以上に
2023年4月に入社を控える新社会人は、大学生活の大半を新型コロナウイルス感染症の影響下で過ごし、リモートやオンラインでの対応に慣れている世代である。そうした世代の新社会人は、企業への入社・配属後にどのような働き方を希望しているのだろうか。学情はまず、「入社後の働き方は、主に『出社』と『テレワーク』どちらを希望するか」と尋ねた。すると、「出社」は22%、「どちらかと言えば出社」が33.6%と、「出社を希望する」との回答の合計は55.6%となった。他方で、「テレワーク」は8.2%、「どちらかと言えばテレワーク」は15.4%で、「テレワークを希望する」との回答の合計は23.6%だった。大半が「テレワーク」より「出社」を希望していることが分かった。「出社を希望する理由」を自由回答で尋ねると、「出社して職場の雰囲気に慣れたい」や「テレワークだと業務の進め方があっているか自信を持てない」、「リモートでの長期インターンシップを経験したが、1人で作業を進めるのに不安があった」などの回答があったという。
7割は「テレワークの制度」も利用したいと考えている
次に同社は、「入社する企業に『テレワーク』の制度があったら利用したいか」と尋ねた。すると、「利用したい」が43.3%、「どちらかと言えば利用したい」が31.5%で、「利用したい」との回答の合計は74.8%となった。他方の「利用したくない」は2.5%、「どちらかと言えば利用したくない」は4.8%で、「利用したくない」人の合計は7.3%にとどまった。「テレワーク制度を利用したい理由」を自由回答で尋ねると、「出社とテレワークを組み合わせられると、メリハリのある働き方ができると思う」や、「集中力が必要な仕事など、テレワークの方が進めやすい業務もある」、「通勤時間がない分、効率よく働ける」などといった声が集まったという。
テレワークを実施したい頻度は「週に1~2回」がトップ
さらに同社が、「入社先での『テレワーク』を実施したい頻度」を尋ねた。すると、「週に1~2回」が37.3%で最多だった。以下、「入社後仕事に慣れてから」が18.2%、「週に3~4回」が17.6%、「毎日」が9.7%と続いた。
本調査から、新社会人となる学生の半数以上は、どちらかといえば「出社」のワークスタイルを希望しているとわかった。そこには、「入社後の業務の進め方」や「会社の雰囲気」をつかむにあたって、テレワークより対面の方が適しているとの予測も関係していることがうかがえる。一方、「テレワーク制度も利用したい」との声も多く、出社・テレワークの両者を組み合わせた働き方を理想的だと考えているようだ。企業側は、入社直後の新社会人が早期に職場に馴染めるように、オンボーディングの過程では希望をヒアリングしながら環境整備をするのが良さそうだ。