日本電信電話株式会社(以下、NTT)は2022年8月8日、群馬県高崎市および京都府京都市に分散拠点を設置し、組織の地域分散のトライアルを実施すると発表した。トライアルは同年10月以降、同社の一部組織を対象に200名規模で実施するという。NTTは組織分散の実践により、業務遂行・コミュニケーション等における課題や対策を検証し、本格実施に向け検討を進めていく方針だ。
約200名の社員を群馬・京都の分散拠点に配置し、地域分散のトライアルを実施
NTTグループは、2021年9月28日に「新たな経営スタイルへの変革」を発表している。その中で同グループは、分散型ネットワーク社会に対応した新たな経営スタイルや、ESGへの取り組みによる企業価値向上などを目指し、サステナブルな社会の実現に貢献したいとしている。また、「組織(本社・間接部門等)の地域への分散」も掲げ、これまで組織分散の実現に向けた検討および取り組みを推進してきたという。こうした取り組みを経て今般、NTTは組織のレジリエンス向上の観点から、群馬県高崎市および京都府京都市に分散拠点を設置し、同社の一部組織を対象に、組織の地域分散のトライアルを開始することを決定した。同社は本トライアルを通じ、「組織の地域への分散」の本格実施を視野に、課題や対策の検証を行っていくという。組織分散トライアルの概要は、以下の通りだ。
【「組織分散トライアル」概要】
●対象組織
経営企画部門、技術企画部門および総務部門(一部を除く)
●対象人数
約200名
●分散先拠点
群馬県高崎市・京都府京都市
●実施期間
2022年10月以降
●対象組織
経営企画部門、技術企画部門および総務部門(一部を除く)
●対象人数
約200名
●分散先拠点
群馬県高崎市・京都府京都市
●実施期間
2022年10月以降
国が掲げる、「活力ある地域社会の実現」、「東京圏への一極集中の是正」を受け、企業が地域に分散拠点を設置する事例もある一方で、いまだ企業の移転状況は低水準であるのが現状のようだ。今回、NTTが組織分散トライアルを通じて得られる課題および対策などは、組織分散を目指す企業の取り組みの先進事例となりそうだ。