日本精機と長岡造形大、産学連携授業による地域協創を開始。企業の強みを活かし、学生のビジネススキル習得を後押し

日本精機株式会社(以下、日本精機)は2022年5月10日、公立大学法人長岡造形大学(以下、長岡造形大) と、産学連携による地域協創の取り組みを、同年5月からの新年度授業にて開始すると発表した。「日常用品のデザイン提案(家庭内での情報可視化の試み)」と題した授業で、日本精機が有する“見えないものを可視化する”センシング技術を活用し、学生が同社のサポートを得ながら、新たな道具のデザインを提案するという。

日本精機の情報可視化技術を活かしたデザイン提案で、学生のビジネス的視点を醸成

この度、産学連携の取り組みとして長岡造形大で行われる授業では、測定を強みとする日本精機の情報可視化技術駆使し、「家庭内で使う道具のデザイン」を学生が提案するという。授業において「実際に商品化されるもの」を想定して提案を行うことで、アイデアの具現化・製品化するための基本的な考え方の理解や、ものづくりの現場への造詣を深めることを狙いとしている。

日本精機は、長岡造形大学が有する幅広いデザインに関する知見に加え、学生の斬新な発想や着想、アイデアを活用することで、“ニーズ発”の製品化が具体的に導き出されることを期待しているとのこと。また、学生にとっても、地域の企業との連携によって、自身が持つアイデアを社会に発信する機会となることから、ビジネス的視点を習得することも狙いのひとつとなっている。

授業には日本精機の民生ビジネス本部が協力し、長岡造形大学における「地域協創テーマ」の科目区分として実施される。全ての学科の学生から履修希望者を募り、5月~9月にかけて、ガイダンス・レクチャーや制作、プレゼンテーションなどのプログラムの実施を予定しているという。

授業を担当する、長岡造形大学・視覚デザイン学科准教授の真壁友氏は、「普段の授業よりも刺激が多く、新たな可能性を開くきっかけになるだろう」と述べている。また、日本精機・民生ビジネス本部長の宮澤泰人氏は、「本授業での学びを“将来の糧”として、その先の社会での実践の場においても役立てて欲しい」とのコメントを寄せている。

産学連携によって、企業の持つ技術力を学生に伝えていく試みは、未来を担う若者たちにとっても価値のある取り組みであると考えられる。学生のうちにビジネス視点を加えた活動を行うことで、就職後にも役立つスキルの習得に期待が持てそうだ。