経産省が中小企業向けに「『デジタルガバナンス・コード』実践の手引き」と「AI導入ガイドブック」を公表し、DX推進を支援

経済産業省(以下、経産省)は2022年4月8日、中堅・中小企業のDX推進を目的に「中堅・中小企業向け『デジタルガバナンス・コード』実践の手引き」と、「中小企業向けAI導入ガイドブック」を公表した。DX推進に必要なノウハウや人材が不足しがちな中堅・中小企業に向けて、DXの進め方を具体的な事例とともに紹介するほか、自社主導でAI導入を進められる状態を目指せるよう後押しする考えだ。

DXやAI導入の進め方、好事例の紹介などにより中小企業のDX推進をサポート

経産省は、これまでも企業のDX推進に必要な情報として、経営者に求められる対応をまとめた「デジタルガバナンス・コード」の公表や、DX銘柄の選定を通じた好事例の創出および発信を実施している。

しかし、DX銘柄の対象となる上場企業には大企業が多く、中堅・中小企業のDX推進においては参考にしづらい場合もあると考えられる。このような背景から、経産省は新たに中堅・中小企業向けの手引きおよびガイドブックを取りまとめるに至ったという。

「中堅・中小企業向け『デジタルガバナンス・コード』実践の手引き」では、DXの進め方のほか、実際にデジタルガバナンス・コードを実践している事例等を紹介している。また、中堅・中小企業におけるDX推進のモデルケースとなるような優良事例を選定する、「DXセレクション2022」受賞企業の取組事例を資料として公表。いずれも企業のDX推進に向け、経営者に求められる対応を取りまとめた内容となっているようだ。

「AI導入ガイドブック」は、今後AI導入を進める企業に対し、企業自身が自社の状況を踏まえた適切な導入方法を判断・実践できるよう、道筋を示すものだ。意思決定へのステップや方法、AI導入の始め方などに関する悩みに対し、チェックシートやワークシートを埋めることで具体的な手順が学べる内容となっている。
DX推進やAI導入を検討しているものの、「具体的な推進方法がわからず、実施できない」という課題を抱える企業もあるだろう。DX推進・AI導入への取組みに悩む企業は、公表された手引きやガイドブックを参考に、自社の取組みに活用してみてはいかがだろうか。