「週休3日制」に7割以上のビジネスパーソンが「賛成」の声。年代別の賛否の差や「実際には難しい」との声も紹介

株式会社ライボ(以下、ライボ)は2022年1月31日、「週休3日制に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2021年12月24日~2022年1月4日で、全国の就業年数1年目~10年以上、20人~1,000人以上規模の企業に所属する、20歳~69歳の男女667人から回答を得た。これにより、「週休3日制の賛否」や「収入や労働時間の増減と賛否の関連性」などが明らかとなった。

7割以上のビジネスパーソンが週休3日制に「賛成」。「反対」は僅か1割強に

働き方の多様化に伴い、一部の企業が「週休3日制」の導入を始める一方で、給与減額や1日あたりの労働時間の増加など、導入による影響が注目されている。そのような中で、ビジネスパーソンは「週休3日制」についてどのように考えているのだろうか。

まずライボは、「週休3日制の賛否」について尋ねている。すると、「賛成」が50.2%、「やや賛成」が24.7%と、合わせて74.9%が「賛成」と回答した。一方、「反対」は8.8%、「やや反対」は5.2%と、合わせて14%にとどまる結果となった。
「週休3日制」に7割以上のビジネスパーソンが「賛成」の声。年代別の賛否の差や「実際には難しい」との声も紹介

「男女別」では賛否の差がほぼ見られず。「年代別」では若手の賛成が多数か

また、賛否の回答者を「男女別」に比較したところ、“賛成”とした率は「男性」が74.2%、「女性」が75.7%と、ほとんど差が見られなかった。一方で“反対”は、「男性」が15.8%、「女性」が10.4%と、若干男性が多くなった。

同じ回答を「年代別」で比較すると、“賛成”の回答は「20代」が83.2%、「30代」が77.7%、「40代」が65.4%、「50代」が71.9%となり、40代の賛成派が最も低くなる結果となった。一方で、“反対”は「20代」が9.2%、「30代」が9.9%、「40代」が20.7%、「50代」が21.1%と、年代が上がるにつれて多くなった。
「週休3日制」に7割以上のビジネスパーソンが「賛成」の声。年代別の賛否の差や「実際には難しい」との声も紹介

「週休三日制」導入により“給与が減額する場合”は「反対派」が多数に

続いて同社は、週休3日制導入にあたって「1日の労働時間が増える場合」、「収入が減る場合」という条件付きで、それぞれ「週休3日の賛否」を聞いている。その結果、「1日あたりの労働時間が増加する場合」では、「賛成」が61.3%で、反対派が30.5%となった。一方、「給与が減額する場合」の「賛成」は32.5%と大きく減少し、「反対」が56.3%と過半数を超える結果となった。
「週休3日制」に7割以上のビジネスパーソンが「賛成」の声。年代別の賛否の差や「実際には難しい」との声も紹介

賛成の理由は「プライベートや自由時間の確保」が最多。「スキルアップ」や「副業」も

週休3日制に「賛成」とした回答者に「その理由」を尋ねた質問では、84.2%が「プライベートの充実や自由時間が増加するから」を選択しており、以下、「スキルアップの勉強時間を確保できるから」が45.1%、「副業がしやすくなるから」が44.9%と続いた。
「週休3日制」に7割以上のビジネスパーソンが「賛成」の声。年代別の賛否の差や「実際には難しい」との声も紹介

反対理由では「給与減額」や「業務停滞」が多数。「中小企業では難しい」との声も

その一方で、週休3日制に「反対」とした理由では、「給与が減少する可能性があるから」が最多の62%で、以下、「業務が停滞する可能性があるから」が42.4%、「1日あたりの労働時間が増加する可能性があるから」が31.5%などと続いた。

自由記述でも「給与減額」や「1日あたりの労働時間増加」の影響に対する意見が目立ったほか、今後の普及可能性について、「日本での普及は難しい」といった意見も多く見られた。回答の一部は以下の通り。

・週休3日制でも今までと同じ給料ならよいが、減額されたら食べていけない
・週休3日制は賛成だが、取引先が対応していないと結局形骸化する
・給与か労働時間に影響が出るなら普及はしないと思う
・一部大手では導入されているが、中小企業での導入は難しいと思う

「週休3日制」に7割以上のビジネスパーソンが「賛成」の声。年代別の賛否の差や「実際には難しい」との声も紹介
賛成が多数派となった「週休3日制」だが、「給与維持が保証される」などの条件がなければ厳しいと感じているビジネスパーソンが多いようだ。少ない労働時間でも生産性を保つ仕組みの構築や、労働時間と給与のバランスからどのような制度とするかの判断など、週休3日制を効果的に導入するには、クリアにしなければならない課題も多そうだ。