プレイライフ株式会社(以下、プレイライフ)は2021年12月1日、「コロナ禍が終息した後に期待するもの・残ってほしいもの」に関する調査の結果を発表した。調査期間は2021年10月7日~8日で、ビジネスパーソン1,100名(うち男性877名、女性223名)から回答を得た。これにより、アフターコロナに望まれる社内施策や、その理由などが明らかとなった。
アフターコロナでも「在宅勤務」、「Web会議」、「時差出勤」などを継続希望か
新型コロナウイルスの流行下でテレワークやWEB会議などが普及したが、これらの施策に対し、ビジネスパーソンはどのような認識を持っているのだろうか。プレイライフはまず、「新型コロナによって導入が促進された施策や制度のうち、アフターコロナでも残って欲しいもの」を尋ねている。その結果、最も多く回答が集まったのは、「在宅勤務」で35.5%だった。以下、「WEB・テレビ会議」が31.5%、「時差勤務」が28.5%と続いた。
同じ質問について、役職別の回答を見ると、マネジメント層では「WEB・テレビ会議」が52.3%と、全体の31.5%と比べ20ポイント以上高くなったほか、「在宅勤務」が46.5%、「時差勤務」が41.5%などとなり、いずれも全体の回答割合より高い結果となった。マネジメント層においては、非マネジメント層と比べ、コロナ禍で浸透した新たな働き方や施策に対する継続の意向が、より大きいことがうかがえる。
テレワークを継続させたい理由には「コスト削減」や「生産性向上」など
また、「在宅勤務など、テレワークが残ってほしい」とした回答者に、「その理由」について尋ねた結果を、「マネジメント層」と「全体」に分けて分析している。すると、マネジメント層では、全体の回答に比べてどの項目も選択した割合が高かった。内訳は「時間的なコストの削減」や「体力的負担の軽減」、「生産性向上」などとなり、それらをテレワーク継続の理由として考えているマネジメント層が多いようだ。半数近くのマネジメント層が「テレワーク制度の有無が転職意向に関わる」と回答
続いて同社は、「企業が在宅勤務やテレワークを実施することは、その企業への転職を検討するきっかけや判断材料になると思うか」と尋ねている。マネジメント層の回答を見ると、「とてもそう思う」が15.4%、「そう思う」が29.2%となり、合わせて44.6%が「テレワーク制度の有無が、その企業への転職に関する判断材料になる」と考えていることが判明した。アフターコロナのオフィスの役割は「コミュニケーションの場」が多数
また、オフィスの意義を問う「アフターコロナのオフィスの役割はどのように変化すると思うか」との質問に対しては、コミュニケーションに関する回答が多くを占めている。具体的には、「社内コミュニケーションのための場所」が29.8%、「社内メンバーとの信頼関係を構築する場所」が22.2%などとなった。特に、管理職とテレワーク経験者は、オフィスをコミュニケーションの場として捉える傾向がより強かったという。「業務の場」から、「コミュニケーションを目的とした場」へと、オフィスの機能も変化させていく必要がありそうだ。
アフターコロナにおいても、「テレワークなどの働き方を継続させたい」という意向を持つビジネスパーソンが多く、マネジメント層ではよりその意向が強いことがうかがえる結果となった。「テレワーク制度の有無が、転職の際の企業選択に影響を与える」と考えるビジネスパーソンが多いことも念頭に置きつつ、企業としての今後の働き方を検討してみてはいかがだろうか。