経済産業省(経産省)は2021年9月10日、新型コロナウイルス感染症拡大により緊急事態宣言が再延長されたこと等を念頭に、財務省および金融庁等の関係省庁とともに、関係金融機関に対して資金繰り支援等に関する引き続きの協力を求める要請を提出した。外出自粛要請や休業要請、時短要請、イベント開催制限等、事業者の更なる影響を十分に考慮した対応を呼びかけることで、業況が悪化する事業者を支援していく意向だ。
関係金融機関に対して事業者の業況把握を促し、柔軟かつ細やかな支援を呼びかけ
経産省は関係金融機関に対して、度重なる資金繰り支援等、これまでの協力に対する感謝の意を伝えるとともに、緊急事態宣言の再延長等を受け、更に業況に苦しむ事業者の実情に応じた配慮を求める要請文を提出した。事業者の資金ニーズの把握と、柔軟な資金繰り支援等を徹底することを目的としている。今回要請した主な内容は以下の通り。●各種支援金の給付までの間に発生すると見込まれる、つなぎ融資等の「追加融資」について、事業者における現状の決算状況、借入状況、条件変更の有無等のみで機械的・硬直的に判断することなく、丁寧かつ親身な対応を行うこと
●既往債務の条件変更については、返済期間や据置期間を長期延長する等、最大限柔軟な対応を継続すること
●実質無利子・無担保融資により新たに取引先となった事業者や、残高メイン先でなくなるなど融資シェアが低下した場合等であっても、メイン・非メイン先、既存顧客・新規顧客、プロパー融資・信用保証協会保証付き融資といった違いに関わらず、能動的に本業支援に取り組むこと
度重なる休業要請やイベント開催制限などにより、業況が苦しく見通しを持てずにいる事業者も多くいるだろう。必要に応じて資金繰り支援を受けるなど、金融機関との連携を適切に実施していきたい。