三菱地所株式会社(以下、三菱地所)は2021年7月16日、一般社団法人 大丸有環境共生型まちづくり推進協会(以下、エコッツェリア協会)およびTokyo Marunouchi Innovation Platform(以下、TMIP)と共同で、「リアル」と「バーチャル」、「オンライン」と「オフライン」を融合した、スマートサードプレイスの提供を開始すると発表した。このプロジェクトは、エコッツェリア協会が運営する、業種業態の垣根を越えた交流・活動拠点「3×3 Lab Future」(サンサンラボフューチャー/東京・大手町)において同日より開始しており、コニカミノルタ株式会社(以下、コニカミノルタ)が提供する、リアルとVR(バーチャルリアリティー/仮想現実)・MR(複合現実)をデジタルで融合するワークプレイス構想「XR OFFICE」を活用している。これにより、“多様な働き方”や“新しいまちの在り方”などを提案していくという。
多様化する働き方に対応し、VRやMRを活用した「集い方」で新たな価値を創出
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、業務内容または状況に応じ、働き方を柔軟に使い分ける動きが加速している。さまざまなワークスタイルが浸透することで、「自宅」、「オフィス」、「サードプレイス」、「ワーケーション施設」など、“働く場”においても、ますます選択肢が増えると考えられている。そこで三菱地所は、このような状況に対応するべく、実際に「3×3 Lab Future」に来館できない場合でも、バーチャルを通じて施設をリアルに感じられる仕組みや空間を提供する方法として、今回の「XR OFFICE」導入を決めた。「XR OFFICE」は、コニカミノルタが提供する現在検証中のソリューションで、“現場における価値”と“人の持つ知識”の結びつきを、時間的・物理的・心理的な側面で制限しないことを目指すものだ。これにより、「リアル」と「バーチャル」が融合した空間におけるコミュニケーションの実現をはかり、新たな交流スペースやサードプレイスの在り方を提案・検証したい考え。今後は、同スペースの個人会員向けイベントプラットフォームや、コミュニケーションツールとして提供していくという。
同社は、本取り組みにより“リアル”と“バーチャル”の垣根なく「いつでも」、「どこでも」、「誰とでも」繋がりを持てる働き方を検証していく。さらに、「新しい“まち”の在り方」として、デジタル空間におけるまちの在り方や、リアルとバーチャルのまちの融合、新たな賑わいの形や出会い、コミュニケーション等を検証し、「まちのデジタルトランスフォーメーション」(City DX)の推進にも取り組む意向だ。
また、「3×3Lab Future」を拠点として、「経済」、「環境」、「社会」をテーマに大丸有エリアのまちづくりを推進するエコッツェリア協会と、同協会の運営により産官学連携で構成されるTMIPでは、「XR OFFICE」の活用により「都市部」と「地方」、および「国内」と「海外」を繋ぎ、働く場所の選択肢を更に増やしていくとともに、大手町・丸の内・有楽町(大丸有エリア)を活用したイノベーション創発に着手するという。
空間や時間的な制約を設けないさまざまな働き方が生まれるなか、これらに対応したコミュニケーションやコラボレーションの方法も、ますます必要とされている。働き方の変化により発生する課題とその解決に向けて、新たなソリューションを含め、さまざまな方法を検討してみてはいかがだろうか。