株式会社ビズリーチは、「新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、キャリア観・転職活動」に関するアンケートの結果を発表した。調査期間は2021年3月29日~4月4日で、同社が運営する転職サイトの会員775名より回答を得ている。これにより、コロナ禍が続いている状況下での、ビジネスパーソンの転職に対する考え方が明らかとなった。
「転職意欲が向上」と答えた人は1年で1.3倍増加
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大は、ビジネスパーソンのキャリア観にどう影響を及ぼしているのだろうか。はじめに「コロナ禍で、自身の転職に関する考え方に変化があったか」を尋ねた。すると、「以前から転職を考えていたが、ますます転職への意欲が高まった」が62%、「以前は転職を考えていなかったが、今は転職を検討するようになった」が22.6%と、合計84.6%が転職意欲を向上させていると判明した。
同社が2020年4月に実施した調査の同じ質問では、「転職意欲が向上した」のは合計57%だった。長引くコロナ禍において、転職希望者は増加傾向にあることがうかがえる。
転職検討の理由トップは「企業・事業の将来性に不安」
次に、「転職を検討する理由」を尋ねた。その結果、「企業・事業に将来性を感じられなくなったから」が28.2%、「経験・スキルを生かせていないから」が27.9%、「他の産業や業界を経験し、スキルの幅を広げておいた方がよいと考えたから」が11.4%と続いた。今後、挑戦したい業界や領域として選ばれたのは?
さらに、「今後挑戦したい業界や領域」を尋ねると、「教育産業」が31.7%と最も多い結果となった。以下、「DX推進関連」が28.3%、「医療」が27.7%と続いた。コロナ禍において、「将来性のある業界」や「新たな挑戦ができる環境」を求めるビジネスパーソンが多いことが明らかとなった。約6割が転居を伴う転職にも前向き
最後に、「この状況下で、転居を伴う転職をどう考えるか?」を尋ねると、「前向きに検討している」とした人は59.6%と半数を超えた。内訳をみると、「コロナ禍で前向きに検討するようになった」は27.1%で、3割に迫っている。コロナ禍をきっかけに、働き方や暮らし方に対する考えも変わってきているようだ。
リモートワークや時差通勤の導入が進むなど、働き方は多様化している。それに伴い、転職や転居のニーズも高まり、人材の流動化が進んでいると考えられる。「経験やスキルをもっと生かしたい」と考えている人材を見つけ、効果的な即戦力採用へとつなげていきたい。