国立大学法人岡山大学は2021年6月1日、岡山大学オープンイノベーション機構(以下、岡大OI機構)における取り組みの一貫である「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」において、協創活動パートナーとなる民間企業等の募集を開始した。同チャレンジにより産学が連携した「共創の場」を設けることで、既存事業の育成や新規事業創出などに取り組んでいきたいという。
新たな価値を創り出すため、産学共創プロジェクトを開始
SDGsやDX推進、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などにより、従来の企業経営や事業経営が通用しなくなったと感じている企業もあるだろう。岡山大学では、「岡山から世界に新たな価値を創造し続けるSDGs推進研究大学」を掲げ、2019年6月に岡大OI機構を設置。戦略的・組織的な産学共創の強化から、社会実装の加速を目指してきた。さらに、同機構の取り組みのひとつとして、企業と大学の担当者が協働でプロジェクトを創り上げる「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」を実施。これにより、企業ニーズと大学シーズのマッチングから、1を10に育てる既存事業育成だけでなく、0から1を創り出す新規事業創出に取り組み、人事を含めた企業全体の変革をサポートしていくという。ビジョン形成や学術研究とのマッチング活動のサポートにより、新たな価値の共創へ
同チャレンジは、「ビジョン形成・マッチング活動」→「マッチング(共同・受託研究)」→「共同研究の大型化」という産学共創活動における一連の工程の中で、入口となる「ビジョン形成・マッチング活動」の領域を、学内産学共創活動を用いて強化する新たな取り組みだ。企業と大学の担当者がユニットを形成し、共に創り出すことを起点とした「学内活動(学内産学共創活動)」を実施。両者で活動を行う「共創の場」は、多くの研究者との出会いや、新たな知見の発見などに結びつき、社員の人材やキャリアの形成、事業運営にも効果的だ。また、新入社員に対するSDGs教育やそのビジネスマネジメントを学ぶ機会にもなるだろう。
企業発展を考える際には、現在の情勢や社会的な取り組みなどに対するさまざまな配慮や、新たな知見が必要となっている。今後、さらなる企業発展や新規事業創出を考える場合は、このようにあらゆる角度からともに考えるパートナーを見つけるのもひとつの方法かもしれない。