パナソニック、自社NGO/NPOファンドの助成先を決定。SDGs「目標1:貧困の解消」に向けて組織基盤強化を支援

パナソニック株式会社は2020年12月15日、「貧困の解消」に向けて取り組むNPO/NGOの組織基盤強化を助成する「Panasonic NPO/NGOサポートファンド for SDGs」の2020年度の助成先として、「海外助成」10団体、「国内助成」10団体、計20団体を決定した。本ファンドを通し、社会課題の解決に向けて取り組む団体を、さまざまな面から支援していくという。

「貧困」の解決に向けそれぞれの課題に取り組む「海外」と「国内」団体を助成

世界的な社会課題である「貧困」は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、新興国や途上国の「絶対的貧困」のみならず、先進国においても「相対的貧困」が深刻化し、格差が広がりつつある。世界で解決に向けた取り組みが急務だといえるだろう。

パナソニックは、2001年より助成プログラム「Panasonic NPOサポート ファンド(現:Panasonic NPO/NGOサポートファンド for SDGs)」を設立。本ファンドでは、NPO/NGOが持続発展的に社会変革に取り組めるよう、「海外」と「国内」の両活動に助成を行っており、2020年度は応募があった66団体から、前述の通り海外と国内の助成先として各10団体が決定した。

本プログラムのうち「海外助成」は、アジアや中東、アフリカ諸国、中南米の広範囲にわたり、現地の持続可能な発展に向けた「教育」や「保険医療」、「農業」の支援や平和構築など、社会課題解決に取り組む団体への助成を実施。一方「国内助成」では、「生きづらさを抱える者」、「生活困窮者」、「障がい者の就労」などの支援、「自死の苦悩を抱える人の居場所」や「LGBTの生きやすい社会」をつくることなどといった、「経済的困難」のみならず「社会的孤立」なども含め、さまざまな困難を抱える人々に寄り添う団体を助成しているという。

また、具体的な助成事業としては、「組織診断」や「中期計画の策定」、「ウェブサイトの充実・強化・再構築」、「資金調達」、「スタッフの人材育成」、「ボランティアマネジメント」などに取り組む。同社は本ファンドを通じて、今後もNPO/NGOとともに組織基盤強化の取り組みを行い、市民活動の持続的発展や社会課題の解決促進、社会の変革に貢献していきたいという。

日本でも貧富の差はあるものの、世界中を見るとさらに大きく差が開いているのが現状だ。全ての人々が安全かつ平等な世の中となるよう、こうした取り組みへ積極的に参画することで、新たな企業発展への道が広がるかもしれない。