Sansan株式会社は2020年11月30日、「今年のビジネスの出会い」に関する調査結果を発表した。調査期間は2020年11月24~25日で、社外との打ち合わせ頻度が月1回以上ある20~50代の経営者、役員、会社員合計1,011名から回答を得た。これにより、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下で、ビジネスパーソンの「新しい出会いや人とのつながり」の価値観がどう変化したのかが明らかとなった。
半数以上が新たな出会いの機会が減り、自身の仕事に影響あり
新型コロナウイルス感染症拡大は、ビジネスにおける新しい出会いや人とのつながりの価値にどのような影響を与えたのだろうか。はじめに、「実際またはオンラインを問わず、社外の初対面の人と出会う機会に変化があったか」を尋ねた。すると、「とても減った」が33.4%、「少し減った」が31.2%となり、合計64.6%が機会の減少を実感していることがわかった。
次に、「緊急事態宣言発令下での行動制限により新たな出会いが難しくなったことは、仕事に支障を与えたか」を尋ねた。その結果、「とてもそう思う」が17.4%、「そう思う」が37.1%で計54.5%となり、半数以上におよんだ。
オンライン会議により効率はあがったものの、コミュニケーションは難航
続いて、オンライン会議システムを使ってミーティングをしたというビジネスパーソンに、「オンライン上の出会いで良かったこと」を尋ねた。すると、「移動時間がなくなり、働き方の効率があがった」(63.8%)が最も多い結果に。そのほか、「手軽なミーティング設定で、社外の人にアポイントが取りやすかった」(40.7%)や「飲み会や接待が減り、自由時間が増えた」(28.3%)などが上位にあがった。
また、「オンライン上の出会いで困ったこと」を尋ねると、最多は「相手の特徴や空気感がわからず記憶に残りづらかった」(50.9%)だった。以下、「雑談が生まれにくく、相手とのコミュニケーションが淡白になった」(47%)、「何気ない会話から新しいアイディアを得たり、ビジネスの相談をしたりする機会が減った」(24.8%)と続いた。
オンライン上の出会いは、関係構築が難しい傾向に
次に、「オンライン上での新たな出会いが増えたことにより、相手とのコミュニケーションや関係構築が難しくなったか」を尋ねた。その結果、「とても思う」が17%、「そう思う」が47.2%と、合計64.2%が関係性の構築に何らかの困難を抱えていることが明らかとなった。相手の特徴や空気感がわかりづらく、何気ない会話の機会も減ってしまったことから、オンライン上で出会った相手との関係構築には、これまで以上に工夫が求められるといえそうだ。7割以上が「人との出会いやつながりを以前よりも大切に感じる」と回答
最後に、「緊急事態宣言発令を経て、ビジネスにおける新しい出会いや人とのつながりを以前より大切だと感じるか」と尋ねた。すると、「とても思う」が20.2%、「そう思う」が52.8%という結果に。合計7割を超えるビジネスパーソンが、外出や交流に制限がかかったことにより、これまで以上に人との出会いやつながりの価値が高まったと感じていることがわかった。
対面での商談など、これまで何気なくやってきたことが、今後は通常のことではなくなるかもしれない。人とつながり続けることや新たな価値の創出が難しくなったいま、出会いやこれまでのつながりをより大切にしていきたい。