株式会社ラーニングエージェンシーは2020年11月18日、「仕事と感謝に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2020年10月20日~11月4日で、全国のビジネスパーソン1,087名より回答を得た。これにより、いま職場で感謝を伝えたい相手や、その相手に日々感謝を伝えられているかが明らかとなった。
いま感謝を伝えたいのは「上司」が最多
企業で働くビジネスパーソンは、職場において日頃から感謝を伝えられているのだろうか。はじめに、職場で「いま、誰に最も感謝を伝えたいか」を尋ねた。すると、「上司」が32.9%、「先輩」が20.4%と、「目上の人」に感謝を伝えたいとするビジネスパーソンが半数以上におよんだ。
前設問の回答を役職別に見ると、「同僚」との回答は、「一般社員」が29.9%、「主
任・係長クラス」が32.2%と30%前後なのに対し、「課長・部長クラス」では12.8%にとどまった。
任・係長クラス」が32.2%と30%前後なのに対し、「課長・部長クラス」では12.8%にとどまった。
約9割は「感謝を伝えている」と回答。「伝える頻度」は「伝えられる頻度」に比例か
次に、「日頃、職場の人に感謝を伝えているか」と尋ねた。その結果、「日々伝えている」が34.5%、「たまに伝えている」が51.7%と、約9割にのぼる86.2%が日頃から感謝を伝えていることがわかった。
続いて、感謝を「伝える頻度」と「伝えられる頻度」の関係性を調べた。すると、「日々伝えている」回答者は、自分に対する感謝を「日々伝えられている」が58.4%、「たまに伝えられている」が33.3%と、合計91.7%が相手からも感謝を伝えられていることが明らかになった。
一方、「感謝を全く伝えていない」回答者からは、自分も職場の人から「感謝を全く伝えられていない」との回答が68.4%におよんだ。このことから、自ら謝意を伝えることが、相手との良好なコミュニケーションのきっかけになることが示唆されている。
一方、「感謝を全く伝えていない」回答者からは、自分も職場の人から「感謝を全く伝えられていない」との回答が68.4%におよんだ。このことから、自ら謝意を伝えることが、相手との良好なコミュニケーションのきっかけになることが示唆されている。
感謝を伝えられている人ほど仕事の充実度は高い傾向に
最後に、「仕事や組織へのポジティブな印象」を問う6項目の中から、自身に合うものを複数回答で尋ねた。当てはまる項目の数と、仕事への充実度は比例すると考えられる。結果、「社内で自分の考えや意見を気軽に伝えることができる」は52.7%が当てはまると回答。以下、「新しい仕事・業務に挑戦してみたい」が42.7%、「仕事を通じて成長していると感じている」が41.9%と続いた。一方、「いずれも当てはまらない」との回答も7.5%あり、仕事に対しポジティブな印象を持てずにいるビジネスパーソンも少なからずいることが判明した。
また、前設問の“組織へのポジティブな印象”の回答数を、「日頃誰かから感謝を伝えられている人」と「そうでない人」に当てはめ、数に差があるかを比較した。すると、「日々感謝を伝えられている」人ほど回答数が多いと判明。該当項目が3個~6個の人が、47.5%を占める結果となった。
一方、「全く感謝を伝えられていない」という人は、該当数「6個」が0%、「5個」が6.7%、「4個」が4.4%、「3個」が8.9%と、3個~6個該当した人は合計20%にとどまった。また、「0個」との回答も20%あることから、「感謝されること」と「仕事の充実度」には、関連性があると推測される。
一方、「全く感謝を伝えられていない」という人は、該当数「6個」が0%、「5個」が6.7%、「4個」が4.4%、「3個」が8.9%と、3個~6個該当した人は合計20%にとどまった。また、「0個」との回答も20%あることから、「感謝されること」と「仕事の充実度」には、関連性があると推測される。
日頃から感謝を伝えることで、コミュニケーションが円滑になりやすく、仕事への充実度も高まるといえるだろう。経営層など上司にあたる者が積極的に感謝を伝えていくことはもちろん、サンクスカードなどの施策を導入してもよいかもしれない。