凸版印刷株式会社は、ニューノーマルな働き方に向けた新たな勤務制度を2020年10月1日より導入した。これにより、従業員一人ひとりに合わせた働き方を実現していくという。
緊急事態宣言下での「在宅勤務」経験から、働きやすさを考える
凸版印刷はこれまでも、従業員がそれぞれに合わせた働き方を選択できるよう、スマートワーク勤務制度(フレックス)の導入のほか、モバイルパソコンやスマートフォンなどのITツールの拡充、在宅勤務制度の導入に取り組んできた。また、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、緊急事態宣言下では全従業員を対象に在宅勤務を適用。その後の従業員アンケートにより、「業務の遂行能力」と「担当する業務」の2つで在宅勤務の生産性や適応性が異なるという結果が得られたという。これを踏まえ、ニューノーマルな働き方に向けた勤務制度の導入および改定に至った。
コアタイムの廃止で、より柔軟性のある働き方へ
今回同社が新たな制度として導入した「リモートワーク制度」では、「在宅勤務」のほか、同社が所有する専用施設や契約するシェアオフィスなどでの「サテライト勤務」、外出先での「モバイル勤務」と、3つの勤務形態が可能となる。また、裁量労働制適用者は在宅勤務の回数制限を無くすことで、フル在宅勤務が可能に。さらに、在宅勤務中の業務一時中断を認める。一人ひとりが業務に合わせた勤務場所を選択することで、仕事と生活の両立を図る考えだ。勤務制度の改定は、裁量労働制をDX推進部門や新規事業の開発および企画部門、研究開発部門にも拡大。これにより、従業員が自己の能力を最大限発揮できる環境を作り出し、イノベーションと働きがいの向上を目指す。加えて、より柔軟な働き方を実現するために、運用中である「スマートワーク勤務制度」で設定しているコアタイムを廃止するという。
ワークライフバランスがより重要視されるようになったいま、一人ひとりに合わせた働き方を実現することが、企業価値の向上にもつながるといえる。従業員が自由に働き方を選択できるよう、自社の勤務制度を見直してみてはいかがだろうか。