一般社団法人M&Aテック協会は2020年5月30日、中小企業のM&Aが安心かつ安全にとりおこなわれる環境を提供するべく、「セカンドオピニオンサービス」の実施開始を発表。このサービスでは、環境提供によってM&Aを検討している中小企業の成功確率を上げることを目的としている。
急速に拡大する中小M&Aの実情
近年、中小企業のM&A市場は急激に拡大しており、実際に検討している事業者もいるのではないだろうか。しかし、実行にあたっては「今のタイミングで売買していいのか」、「この専門家に任せていいのか」、「第三者の声を聞かなくていいのか」など、さまざまな不安や迷い、課題を抱えることもあるようだ。一方で、M&A業界には業法や資格、監督官庁がないために、特に中小M&Aでは専門家の質や力量の判断は難しいのが現状だといわれている。中立の立場から中小M&Aの検討・実行をアドバイス
M&Aテック協会では、中小企業が抱えるM&Aの課題を解決するために本サービス「M&Aセカンドオピニオンサービス」を開始したが、具体的には、まず長年M&Aに従事している「第三の専門家」からアドバイスを受ける。そうすることで、重要局面における判断軸を「明確」にするサポートをし、納得かつスムーズにM&Aの成功確率アップへと繋げるとのこと。今年3月に経済産業省が発表した「中小M&Aガイドライン」では、事業者とM&A専門家双方に向けて留意点が整理され、「セカンドオピニオン」の必要性を強く指摘している。M&Aは企業を営む上で、重大な決断であるため、より客観的な視点や助言が必要となるだろう。本事業により、中小M&A市場が健全に発展することを期待したい。