中小企業の事業承継について情報発信をおこなう株式会社事業継承通信社は、2020年5月26日、さまざまな分野の専門家と連携し、経営悪化により事業継続について悩む中小企業経営者を支援するための「中小企業総合サポートコンソーシアム」を発足することを発表した。これによって、新型コロナウイルス感染症拡大などの影響を受けた中小企業に対し、相談から具体的なサポートまでワンストップで支援していくという。
資本提携や再生、廃業など最適な対策を講じられるよう支援
今回、株式会社事業継承通信社が発足した「中小企業総合サポートコンソーシアム」とは、公認会計士、弁護士、社会保険労務士など、企業経営に関するさまざまな分野の専門家が連携し、それぞれの措置を進める中小企業に向けた支援となる。経営に関する悩みを専門家に直接相談できるため、企業が取るべき最適な対策と支援を受けるところまでをワンストップで提供するとのことだ。新型コロナウイルス感染症による企業へのマイナス的影響は、日を追うごとに拡大しており、既にその影を受けている企業が多数ある。また、今後影響があると感じている企業も多いだろう。そのような中、助成金や補助金、緊急融資など、国が進める支援によってなんとか資金繰りをしている企業も増えている。しかし、今後の拡大状況や経済の回復具合、第二波、第三波というパンデミックの再発など、この先考えられる影響はいまだ計り知れないのが現状だ。
この状況下で「資金をどう活用すればよいのか」、「どう行動を移したらよいのか」、「誰に相談したらよいのか」と悩む経営者に対し、適切かつスムーズな対策を取れるよう支援をおこなうことが本事業の目的となる。第三者の目線により「中立性」のあるサポートを提供し、あらゆる観点から最適な施策や措置を見つけ、具体策を経営者と共に考えていく。診断や相談は無料となり、専門家と具体的な解決策に向けて契約を交わしたときのみ、料金が発生する仕組みだ。
廃業や倒産を経営者自身の判断で選択したものの、資本提携や事業売却、債務などを解消して事業継続・再生できる可能性があったことが、後になってわかるケースもあるという。コロナ禍によって、廃業や倒産など苦渋の決断を迫られている企業経営者もいるだろうが、専門的な視点からのアドバイスを適切に受けることで、幅広い選択肢の中から現状に最適な方向性を見つけられるのではないだろうか。