新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言。経済産業省が関連団体に在宅勤務などを要請

経済産業大臣・梶山弘志氏は、4月13日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、日本商工会議所などの中小企業団体代表者や所管の948団体に対し、在宅勤務の対応と取引先への出勤の配慮などを求めた。政府による新型コロナウイルス感染症「緊急事態宣言」を受けての要請である。

緊急事態の収束に向けた在宅勤務推進要請

新型コロナウイルス感染症による影響が全国に及ぶなか、この緊急事態を1ヵ月で終えるには、人と人との接触を「最低7割、極力8割の削減」が必要だとのことだ。
同省・梶山経済産業大臣が各団体へ要請した施策は、それらを考慮した、職場でのパンデミックやクラスターを防止する施策となっている。

要請の具体的な内容は、「医療・介護」、「インフラ」、「飲食料供給業」など、国民の生活や社会機能維持のために継続が求められる事業職種を除き、「オフィス業務は原則として在宅での業務へ移行すること」、「出勤せざるを得ない場合も、オフィス出勤者を7割以上削減すること」となる。同時にテレワーク導入、「3密(密閉・密集・密接)」を防ぐための工夫や実施に対して、支援策・取り組み例が記載されたパンフレットも共に各団体へ提供された。

「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の内容強化へ

今回の要請にあわせて各団体に提供されたパンフレットには、4月7日に策定した「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の内容に、中小企業へ向けた「テレワークに関する補助金の拡大および相談体制の強化を進めていく」などの支援策を新たに盛り込んだ内容を記載している。政府各省は、在宅勤務への対応施策として「IT導入補助金の補助率を引き上げ」、「PC等のレンタル費用の補助」などの「3密(密閉・密集・密接)」を防ぐ取り組み、また休業やそれにともなう売上高減少の際に活用できる持続化給付金、従業員のための雇用調整助成金など、さまざまな施策を実施していくとのことだ。


オフィス業務からテレワークへ移行する際、環境整備の費用や全作業のデジタル化に対して懸念や課題を感じる企業もあるだろう。政府によるこの支援策を積極的に活用し、事業の安定化や、従業員が安心して働ける環境づくりや整備に取り組んでみてはいかがだろうか。