人材を資源ではなく資本であり、投資の対象として捉え、投資対効果を見える化することを標榜する人的資本経営。
日本では、経済産業省「持続的な企業価値向上と人的資本に関する研究会」の報告書、通称「人材版伊藤レポート」が2020年9月に発表されたことで人的資本経営が注目を集めました。
その後、2021年6月に、東京証券取引所の改訂コーポレートガバナンス・コードに「人的資本に関する記載」が盛り込まれ、2022年5月には、実践に向けた具体的事例などを明示した通称「人材版伊藤レポート2.0」が公表され、社会での関心度は益々高まってきています。
HR総研が2022年4月に実施した企業向け調査でも、企業の7~8割が人的資本経営を重要視していることが示されています。
しかし一方で具体的な取り組みを開始している企業は、大手企業(従業員1001人以上)で36%、中堅企業(同301~1000人)で21%、中小企業(同300人以下)で29%と、まだ高いとは言えない状況です。
また、取組み内容においても、かなりばらつきが見られており、どのように取り組むべきか迷っている企業は少なくないようです。
そこで、人材版伊藤レポートの生みの親である一橋大学CFO教育研究センター長 伊藤邦雄氏と、経済産業省で産業人材政策を担う産業人材課長/未来人材室長の島津裕紀氏をお招きし、人的資本経営の現状と課題、企業はどう取り組むべきかについて、事前に視聴申込者の方々からも質問をいただき、とことんお二人にお聞きしたいと思います。
自社の人的資本経営に取り組まれている方、関心がある方は、ぜひご視聴ください。
【ファシリテーター】ProFuture株式会社 代表取締役社長/HR総研 所長 寺澤 康介
提供:ProFuture株式会社
一橋大学 CFO教育研究センター長
伊藤 邦雄 氏
1975年一橋大学商学部卒業。 一橋大学教授、同大学院商学研究科長・商学部長、一橋大学副学長を歴任。中央大学大学院戦略経営研究科フェロー。2015年に一橋大学CFO教育研究センター長に就任し、現在に至る。 無形資産やESG・SDGsに関する各種の政府委員会やプロジェクトの座長を務め、経済産業省プロジェクトでは「持続的成長への競争力とインセンティブ?企業と投資家の望ましい関係構築」報告書(伊藤レポート)」(2014)、「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」報告書(人材版伊藤レポート)」(2020)、「人的資本経営の実現に向けた検討会」報告書(人材版伊藤レポート2.0)」(2022)を発表し、国内外から高い評価を受けている。現在、内閣府の「非財務情報可視化研究会)の座長を務める。
経済産業省 経済産業政策局 産業人材課長/未来人材室長
島津 裕紀 氏
2004年 経済産業省入省。航空機産業政策、新エネルギー政策、原子力政策などの担当の後、 大臣官房総務課政策企画委員を経て、2021年より現職。経産省の人材政策の責任者。 人的資本経営の推進、多様な働き方の環境整備、リスキル政策などを担当。
ProFuture株式会社 代表取締役社長/HR総研 所長
寺澤 康介
1986年慶應義塾大学文学部卒業。同年文化放送ブレーン入社。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。常務取締役等を経て、07年採用プロドットコム株式会社(10年にHRプロ株式会社、2015年4月ProFuture株式会社に社名変更)設立、代表取締役社長に就任。8万人以上の会員を持つ日本最大級の人事ポータルサイト「HRプロ」、約1万5千人が参加する日本最大級の人事フォーラム「HRサミット」を運営する。