従業員向けメンタルヘルスケアであるEAP(Employee Assistance Program)。外資系企業やグローバル企業を中心に導入が進んでいますが、日本での認知度や普及度はまだ高くありません。そうした中、兵庫県加西市にある「キングドーナツ」で有名な丸中製菓はいち早くEAPを取り入れ、現在、管理職~役員を中心に、メンタルヘルス不調に陥らないための一次予防を主眼においた取り組みを行っています。導入後1年が経った今、導入までの経緯や1年間のプログラムを経た社員や職場環境の変化について、代表取締役社長の中山大輔氏にご登壇頂き、ロート製薬の事業企画推進リーダーの藤島聡子氏と共に対談致します。
提供:Petraf合同会社
①EAPを導入した理由
②中でも「一次予防」に特化したEAPを導入した理由
③導入後の社員や職場環境の変化について
日本におけるメンタルヘルスケアの現状は「不調を抱えた社員自らが産業医やカウンセラーと話す予約をする、あるいは人事が促す」というものが主流であり、会社としては社員が不調を訴えて初めて対応するという「待ち」の姿勢が殆どです。
そうした中、丸中製菓株式会社が予防に特化したEAPを導入したのはなぜなのか、また導入後に気づいた社員の変化はどのようなものだったか、経営者目線での従業員のメンタルヘルスケアのあるべき姿についてが聴きどころです。
現在の日本におけるEAP/メンタルヘルスケアは、従業員に不調や疾病が発生してから対応するものが殆どです。
PetrafグループのVeap JapanのEAPは「予防」および「生産性の向上」に主眼を置き、現状大きな問題を抱えていない社員に対して、月に1回の定期的なオンラインカウンセリング(1on1)を行います。
面談の中で不調の兆しに気づいた際には、産業医や当社に在籍する医師・看護師に繋ぎ、早めのタイミングで受診をするようにアドバイスを行います。
また、心身の不調が会社の仕組みや働き方、人間関係に起因する場合には、その根本原因を解決するために経営者・人事担当者へのコンサルテーションを行い、医師・看護師・公認心理師、人事の専門家チームが問題解決に向けて並走します。
個々の従業員のメンタルヘルスケアを行うだけではなく職場改善や風土改革も同時に行うことで、人と組織が両方ががより健康に、より理想に近い状態に近づいていくことを支援します。
丸中製菓株式会社 代表取締役社長
中山 大輔氏
大学卒業後、本田技研工業株式会社へ入社し汎用事業本部で海外営業として北米、欧州を担当する。 2007年に家業である丸中製菓株式会社へ入社し、製造、営業、開発担当を経て2014年より現職。 皆様の日常生活の中に溶け込むお菓子作りを目指し、日本全国のコンビニエンスストアーや大手 量販店向けにドーナツ、カップケーキ、ワッフルなど洋菓子を製造、販売している。
ロート製薬株式会社 再生医療事業開発部 事業推進チームリーダー
藤島 聡子氏
ウイーンベースのエアラインで卓越したインターパーソナルスキルを磨き、働くことは楽しいを広げるリーダー役として職場・チームの士気向上に貢献。その後、がん専門のクリニックの人事・経営企画の幹部として社員が自発的に成長することで売上に繋がる組織マネジメントや事業戦略に10年間ほど従事。また外資系のHRmanagerを経て、現在はVeapJapanで取締役を務めながら、製薬会社の新規事業開発にて医療の新領域に挑戦中。
Veap Japan株式会社 代表取締役社長
福井 千春氏
日本公文教育研究会にて教室経営支援を行ったのち、外資・グローバル企業に特化した人材紹介会社エンワールド・ジャパン(エン・ジャパングループ)へ入社。 シニアコンサルタント・国家資格キャリアコンサルタントして主に製造・製薬企業を対象とした採用コンサルティング・管理職を中心にのべ3,000名の面談を行う。 2021年、EAP(従業員支援プログラム)・メンタル不調の予防のための面談を行うVeap Japan株式会社を創業。
Petraf合同会社(ペトラフ) 代表執行役員社長
佐藤 耕一氏
JR九州で信号通信設備設計、京セラのコンサルファームにて人事コンサルティング業務に携わるとともに部長として同事業部門を率いた後、新経営サービス及びPetrafに所属。EAPのVeap Japanの取締役会長も兼任。 国内外にて、十数名の中小企業から数万人の大企業まで様々な規模かつ、あらゆる業種業態への組織・人事・教育に関する支援実績。 理念に基づいた経営と人事の融合をメインテーマに、豊富な制度構築や実務経験があり、特に策定だけではなく、内部に入り込む実践的運用支援が強み。