諏訪 康雄氏
法政大学 名誉教授 / 日本テレワーク協会アドバイザー
平成期は日本に「キャリア」概念を根づかせ、発展させた時代でした。これまで「人足→人手→人材→人財」と人的資源の呼び名が移ってきました。今後、新しい個人と組織の関係により生まれる、多様な才能をもった人びとは「人才(ジンザイ)」と呼ばれ、人間と機械の分業と協業のなか、進化する機械を使いこなし、新たなシステム化を工夫し、人間だからこそといった能力を発揮して活躍する存在となることでしょう。AI、IoT、ロボティクスと少子高齢化が同時進行する激変の時代に、人びとのキャリア発達を促進し、企業と経済社会を活性化する基盤を築くうえでキーとなる概念、「キャリア権」の意義とそれを尊重する方策を深掘りします。