NEXT HR LABO

専門領域を研究するゲスト陣がお届けする学びの場

「NEXT HR LABO」では、これまでのカンファレンス(セミナー)を通じた学びの場から更に発展した、
「産学連携の共同調査・研究発表」、「HR分野における専門家からの調査・研究発表」など人事領域の専門性の高い学術的講演をご提供いたします。

産業構造が加速度的に変化する現代、企業にとってイノベーションを起こし続けることが求められています。昨年6月に、産業能率大学 総合研究所とHR総研が共同で、日本企業のイノベーション活動に関するWeb調査を実施しました。そこで明らかになったのは、イノベーション創出はたった1人の天才によってなされるのではなく、多様な能力をもった人材が集まり、まとめられる組織であることではじめてなされるということでした。そこで今年は、引き続き両研究所が共同で、変革型イノベーションを起こしている企業に対して詳細なインタビュー調査を実施し、人材マネジメントや内外ネットワーク構築を通じたオープンイノベーションの実態に迫ります。本セッションでは、インタビュー調査の結果を一部ご紹介し、今後日本企業が変革型イノベーションを創出するために必要な要素について、参加者の皆様とともに考えていきたいと思います。
2018年の働き方改革関連法の改正は,人事の実務に大きな影響を及ぼす。とくに「同一労働同一賃金」とよばれる,正社員・非正規労働者間の不合理な待遇格差の禁止は,これまでの賃金制度の見直しを迫っている。その施行まで,約半年(中小は+1年)。もっとも,誤解されがちだが,これは文字どおり「同一の労働に対して同一の賃金を支払う」ことを要求する法規制ではない。仮に仕事が違っていても,待遇差がバランスを失していれば,不合理(違法)だと判断されてしまうのである。では,裁判所は,どのようなケースを不合理な格差と認定し,損害賠償を命じているのか。人事が留意すべきポイントは何か。法の趣旨から解説する。
後半は、学習院大学 名誉教授 / 学習院さくらアカデミー長 今野 浩一郎氏を迎えて、トークセッションでお送りいたします。
AIやIoTなどの新たな情報技術の普及は、人の仕事を奪ってしまう「技術的失業」の懸念がある一方で、働き方改革を推進するためのツールや、多様な人材活用を実現するためのツール、労働者のワークエンゲイジメントを高めるためのツール、人手不足を緩和するためのツールなどとしての活用が期待されている。本講演では、まず、技術革新と労働市場の関係を検証してきた労働経済学研究を踏まえ、新しい情報技術普及についての正負の影響を整理する。そのうえで、日本的雇用慣行や正規・非正規問題といった日本の労働市場に特有の課題を考慮しながら、日本企業における新しい情報技術の利活用の方向性や労働・教育施策への含意などを議論する。
後半は、学習院大学 名誉教授 / 学習院さくらアカデミー長 今野 浩一郎氏を迎えて、トークセッションでお送りいたします。
本講演では,人材の「優秀さ(excellence)」とは何かということについて,改めて考えてみたいと思います。講演ではまず,人材の「優秀さ」を捉える理論的な枠組みを提示します。その上で,企業のデータの分析や事例から,今日現れつつある新しい「優秀さ」とはどのようなものだり,どのようにしてその優秀さを採用し,育成していくのかということを考え,さらには,そうした優秀さが日本企業の働き方に対してどのようなインプリケーションを持つのかということを議論します。自社にとって優秀な人材とはどのような人を指すのか,ということを改めて考え直すきっかけになればと思います。
イノベーション研究の前進と脳科学の発展により、人間の創造性の源泉がどこにあるのか、イノベーションが起こるのはどのような時であるのかは近年急速に解明されつつあります。創造力は生まれ持った力ではなく、後天的に育てることができる力であり、その原理を知り伸ばすための方法を知れば誰しも創造性を高めることは可能なのです。このセッションでは、実際に受講者の皆さんにワークショップに取り組んでもらうことを通じて、創造性の伸ばし方、その現場・社内での実践の仕方について経験的に理解してもらいたいと思います。
優れた日本企業の事業組織とは、どのような特性を有しているのだろうか。かつての日本企業の経営においては、リーダーシップの有効性とミドル・マネジメントの戦略関与が非常に密接に結びついていたことが良い企業と考えられてきた。そうであるならば、現在の日本企業の機能不全は、これらの結びつきに何か問題が生じているのではないだろうか。このような問題意識の下、本報告では、2004年度から隔年で7回実施してきた日本企業の事業組織に関する質問票調査のデータ分析から得られた発見事実を概観し、現在の日本企業が直面している組織的問題とその解決策を検討する。
「色々なアイデアは出てくるのだけれど事業化につながらない」「若手からのアイデア提案が少ない」「新規事業のためにどのような組織を作れば良いのかわからない」これらの問題の根っこには,価値観の硬直性という原因が潜んでいます。ではその根本原因を取り除いてイノベーションを実現するにはどうすればいいのでしょうか。この講演ではいくつかの先進的な企業による取り組み事例や演者自身の研究成果を踏まえて,イノベーションの前に立ちふさがる壁を乗り越えるための組織と人材のマネジメントについて考えます。
「人生100年時代」とされる超長寿社会において社会人が自身の仕事で付加価値を発揮し続けるためには、生涯にわたる学び直しにより、新たに知識やスキルを獲得することが求められる。わが国では近年、社会人の中長期的なキャリア形成を支援する専門実践教育訓練の指定講座が多数開講されるなど、社会人が学び直しをするための機会は以前に比べ拡充しつつある。しかし諸外国との比較において、大学・大学院等での学習活動に参加する成人の割合は著しく低い状況にあるなど課題も多い。本講演では、わが国において今日、社会人の学び直しが求められている背景や課題を概観するとともに、社会人の学び直しを推進するための施策について考えていく。
後半は、法政大学 名誉教授 / 日本テレワーク協会アドバイザー 諏訪 康雄氏を迎えて、トークセッションでお送りいたします。
平成期は日本に「キャリア」概念を根づかせ、発展させた時代でした。これまで「人足→人手→人材→人財」と人的資源の呼び名が移ってきました。今後、新しい個人と組織の関係により生まれる、多様な才能をもった人びとは「人才(ジンザイ)」と呼ばれ、人間と機械の分業と協業のなか、進化する機械を使いこなし、新たなシステム化を工夫し、人間だからこそといった能力を発揮して活躍する存在となることでしょう。AI、IoT、ロボティクスと少子高齢化が同時進行する激変の時代に、人びとのキャリア発達を促進し、企業と経済社会を活性化する基盤を築くうえでキーとなる概念、「キャリア権」の意義とそれを尊重する方策を深掘りします。
4月22日、経団連と大学による産学協議会は、「新卒一括採用は維持しつつも、専門人材を中心に通年採用をはじめとした、多様な採用形態を進めるべき」との中間報告を発表。また、ソニーとNECは、AI関連技術者などの高度人材に対して、新卒でも700〜1,000万円の初任給を可能とする制度に移行すると発表。これまでの就職ナビや合同企業説明会を通じた大量の「母集団形成」から始まる「マス型採用」から、最初からターゲットを絞ってアプローチする「個別型採用」へと移行しつつあります。HR総研とi-plugによる共同調査結果等をベースに、個にフォーカスしたこれからの採用はどこへ向かうのかを、i-plug代表の中野氏とHR総研の松岡が、会場の皆さんと一緒に考えます。
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