フルリモートワーク制度「WFA」を基盤に、組織パフォーマンスの最大化に向けて幅広い取り組みを進めたPayPay株式会社。それによって、国籍やライフステージに左右されない多様な人材の獲得を可能とし、柔軟かつ効果的な組織運営を実現している。そして、この取り組みが評価され、第13回 日本HRチャレンジ大賞で『大賞』を受賞した。事業成長を支え、全ての人材がフルパフォーマンスを発揮できる組織にするためにどのような取り組みが進められたのか。本講演録では、PayPay株式会社のHRシニアビジネスパートナー 早川 桃子氏と光主 有希氏による取り組み内容の紹介と、同賞の審査委員長 学習院大学 名誉教授/学習院さくらアカデミー長 今野 浩一郎氏を交え、取り組みの成果や現状の課題などを深掘りしたパネルディスカッションの模様をお届けする。
社員の自律的なキャリア形成に向けて、各社様々な施策を打ち出している。パーソルホールディングス株式会社では、パーソルグループ内の他部署での業務体験制度や、国内外への公募型異動制度など、社員のキャリア形成支援やモチベーション、エンゲージメント向上に向けた数々の取り組みを実施してきた。そんな同社が2023年10月に新たに施策を始めたのが、ダイレクトリクルーティング型の異動制度だ。公募型の異動制度とは異なり、社員がグループ内の他部署からスカウトを受け取る。本取り組みは、社員のキャリアの選択肢をさらに増やし、自律的なキャリア形成を後押しする革新的な制度として評価され、HRチャレンジ大賞で『人材マネジメント部門優秀賞』を受賞した。本記事では、「キャリアスカウト制度」の概要や実施背景、制度化までのグループ各社の巻き込み、そして実施後の成果などについて、パーソルホールディングス株式会社 グループ人事本部 本部長 大場竜佳氏とグループ人事本部 人事企画部 部長 山崎涼子氏にお話を伺った。
NECグループのコーポレート機能を支えるNECビジネスインテリジェンス株式会社では、グループ全体のDXを実現すべく、AIおよびデータ分析を中心としたテクノロジー活用を通じてスタッフ業務のインテリジェント化を推進している。その一環として、2020年より「全社員DX人材化」の取り組みを開始。経営幹部を含めた全社員対象のデータリテラシー研修や、選抜社員を対象とした「虎の穴」など、さまざまな施策を順次展開し、成果を上げてきた。そこで今回、同社の人材育成に関わる木本 将徳氏と、プロジェクトを推進する若林 健一氏、「虎の穴」受講者の河浪 恭子氏にお話いただき、取り組みの具体的な内容や成果、人材育成における文化醸成のヒントなどに迫った。
経済産業省では、日本企業におけるイノベーション創出の重要性を提言している。だが、実態としてはそうした取り組みがなかなか進んでいない。多くの企業で試行錯誤が続いている。そうした中、2025年に創業140周年というメモリアル・イヤーを迎える南海電気鉄道株式会社では、主力の鉄道事業や不動産事業の深化を図るだけでなく、新規事業の加速を目指してさまざまな施策を展開している。社外の方々を対象とした事業創出支援プログラム「beyond the Border」もその一つだ。どのような特徴を持ったプログラムなのか、人財の確保にどうつなげていくのか。南海電気鉄道株式会社イノベーション推進部長 中川和幸氏部と主任 渡邊理沙氏、人事部 課長 仲矢明子氏にお話を伺った。
福岡を拠点にEコマースシステムの構築やシステム開発などを行うカラビナテクノロジー株式会社は、社員ひとり一人の多様性を尊重し、自律自走を促す組織づくりを進めている。その手段として導入しているのが、「ホラクラシー経営」だ。明確な役職や上下関係を設けず、誰もが自由に意思決定できるという、日本でもまだそれほど例がない経営形態を実践することによって、メンバー同士の信頼や個人のやりがいを醸成し、自然なエンゲージメント向上に繋げている。今回、その取り組みが評価され、第13回 日本HRチャレンジ大賞の『地方活性賞』を受賞した。本講演録では、同社執行役員・CHROの石本氏による講演と、同賞の審査員を務める寺澤 康介(ProFuture株式会社 代表取締役社長/HR総研 所長)とのパネルディスカッションの模様をお届けする。