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HRプロとは
2018年03月02日 08:17
先般、ある企業から、評価者研修の実施にあたって人事部門の社員が講師を務めるので、その養成をしてほしいとの依頼があった。筆者は普段から、社員(特に若手・中堅)の人材育成には、研修講師をするのが非常に有効と考えていたので、快く引き受けた次第である。 自社で研修を行うメリットとして、まず、一番に考えられるのは、講師体験を通じて本人の能力開発ができることである。多数の人に何かをレクチャーするというの...
2018年01月05日 09:55
2018年が明けた。今年は働き方改革の法制化がどうなるか、企業の生産性革命は進むのかなど、人事関連からも注目したいテーマが多々ある。 ところで、年明けは春闘開始の時期でもある。実際に労働組合と交渉するかどうかはともかく、ベースアップ(ベア)を考える企業も多いだろう。 ベアとは、賃金表の改定により賃金水準を引き上げることである。ただし、下記に述べるとおり、必ずしも賃金表でなくても、一定要...
2017年12月01日 09:11
長時間労働の削減に向けて、政府では労働時間法制の見直しを進めている。 法的な枠組みを変えるのはもちろん重要だが、各企業において、残業許可制やノー残業デーなどの施策をとることも必要である。ただ、これで十分かといえばそうではない。これらだけでは表層的な対策に留まり、隠れ残業が発生したり、新たな抜け道を見出したりする可能性が高い。また、肝心の業績が低下したりしては元も子もない。もう1つ忘れてはなら...
2017年11月02日 16:23
専門職制度とは、高度の専門性や豊富な経験を持つ社員をライン管理職のスタッフとして置き、組織の競争優位性を高めようとするものである。専門職は原則として部下を持たないが、ライン管理職と同等の役割発揮が期待されるため、給与をはじめとする処遇もライン管理職と同等のものとなる。 専門職を置くメリットは主に次の3つである。 ① マネジメント力は不足するが、高度の専門性を有する社員を処遇できる プ...
2017年10月06日 08:23
目標管理を業績評価のツールとして用いる企業は多い。ちなみに公務員の業績評価は、「目標管理によることが適当」との通達が総務省から出ており、事実上、業績評価=目標管理となっている。 この目標管理の達成度を評価する際、達成に至るプロセスも含めて評価するものを見かける。 たとえば、ある季節商品について1,000万円の売上を目標としていたところ、暖冬の影響があって実績は950万円となった。S~D...
2017年09月01日 08:19
以前、ある会社員の方から年次有給休暇の件で相談を受けたことがある。家庭の事情で年休を申請したところ、「この忙しいのに無責任だ!」と上司から叱責され、自分の年休の取り方に何か問題があったのかという内容だった。 非は全面的に上司にあるのだが、このような不合理な目に合っている方も多いのではないだろうか。原因は上司の年休に対する理解不足ということに尽きる。今回は年休の取り方や会社側の対応についてポイ...
2017年08月04日 09:10
あえてジャングルのような見づらい陳列で商品探しを楽しませる雑貨量販店、布団敷きを利用客に任せることでプライベート感を高める旅館など、ヒット商品・サービスが世間の常識とは逆の発想で生まれることをしばしば見聞する。 これを人事制度にも応用してみてはどうだろうか‥‥。 ということで分野ごとにいくつか考えてみた。左が常識、右が逆転の発想である。 <採用> ●優秀な人材を採用する ⇒ 優秀でな...
2017年07月07日 17:26
働き方改革は一大ブームの様相を呈しており、その主要策として、長時間労働の是正に取り組む企業も多い。労働時間が長いというだけでブラック認定を受けかねず、優秀な人材確保のためにも、時短はちょうどよい課題なのかもしれない。 ところで、長時間労働の是正のためには、まず、きちんと労働時間を把握しなければならない。 これに関し、今年の1月、労働時間を適正に把握するためのガイドラインが厚生労働省にて...
2017年06月02日 08:16
役職任期制とは、文字通り任期を定めて役職者を登用する制度である。 具体的には、管理職の役職を一定期間で改選することを前提に、この期間の業績や能力発揮度合いを管理したうえで、任期末に管理職としての適・不適を審査し、再任、昇進、降職、他のポストへの異動などを行う制度をいう。 役職「定年制」を導入している企業はよくあるが、役職「任期制」は、ほとんど見かけないのではないだろうか。やや古いが、産...
2017年05月05日 08:25
今回は、筆者が最近の人事制度構築の際に取り入れている「人材育成会議」について解説したい。 人材育成会議とは、人事評価の公平性を確保するとともに、社員の能力開発課題を明確化することで、人材を継続的に育成するための会議体である。 一般に、「人事評価委員会」などと称して、社長や役員、部長等の上級管理者が集まり、全社的な見地から評価の調整や最終決定の場を設けることがあるが、これをさらに発展させ...
2017年04月07日 08:23
3月17日、注目を集めていた時間外労働の上限規制などに関する政労使の合意案が「働き方改革実現会議」に提案された。同28日には、この上限規制や同一労働同一賃金などを含む働き方改革実行計画と、2017年度からの工程表が公表された。 工程表によれば、今年度に労働基準法改正法案を成立させ、2018年度以降の施行を目指すとのこと。もっとも、「中小企業を含め、急激な変化による弊害を避けるため、十分な法施...
2017年03月03日 10:10
3月1日、2018年卒業の学生の就職活動がスタートした。まずは説明会だが、実質的には選考も始まっていると考えられる。ところで、企業はどのような能力を持った新卒者を求めているのだろうか? 経団連が毎年実施している「新卒採用に関するアンケート」では、選考にあたって特に重視した点を調査している。会員企業に25の選択肢から5つ選んでもらい、多数を占めたものから順に示す方式である。 2015年度...
2017年02月03日 11:28
今回は企業にとって降格の是非を考えてみたい。降格制度は必要かどうかということである。 降格とは、資格等級制度において下位の等級に下がることをいう。広義には、部長から課長になるなど、役職が下位に下がることもいうが、厳密にはこれは降職である。ここでは、等級の引き下げの意味で話を進めるが、降格と降職はセットになっているケースが多いので、降職をイメージしていただいても構わない。 企業が社員を降...
2017年01月06日 09:35
人事評価についてアンケートをしたとき、必ず出てくるのは評価の公平性や納得性に対する不満である。評価の公平性と納得性の確保は、評価を行うあらゆる組織の課題といえる。ヒトがヒトを評価するため、完璧な確保は不可能だが、そこに向けての努力はしなければならない。 ところで、「公平性と納得性」という形でひとくくりにされるが、両者は異なる。 公平性とは、誰が行っても同じ評価になることで、簡単にいえば...
2016年12月02日 15:08
先月28日、「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(外国人技能実習法)」が成立・公布された。労働力不足への対応として、既存の外国人技能実習制度の見直しを図るものである。 外国人技能実習制度は、諸外国の青壮年労働者を一定期間産業界に受け入れて、産業上の技能等を修得してもらうという制度である。 創設されたのは1993年で、20年以上にわたって日本の国際貢献の一翼を担って...