2015年02月21日 11:13
民間企業や公的機関における不正・不祥事のニュースは絶えることがない。犯罪的営利行為、非倫理的行為などの原因は組織ぐるみのものもあれば、一従業員や一管理者、一経営者によるものもある。しかし根っこは一職業人の中の職業倫理欠落(あるいは欠陥)によって引き起こされる。 倫理・道徳などというのは抹香くさいテーマで多くが敬遠したがるものだが、働くことを考えるうえで、ここを避けて通ることはできない。特に自...
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2015年02月21日 11:13
民間企業や公的機関における不正・不祥事のニュースは絶えることがない。犯罪的営利行為、非倫理的行為などの原因は組織ぐるみのものもあれば、一従業員や一管理者、一経営者によるものもある。しかし根っこは一職業人の中の職業倫理欠落(あるいは欠陥)によって引き起こされる。 倫理・道徳などというのは抹香くさいテーマで多くが敬遠したがるものだが、働くことを考えるうえで、ここを避けて通ることはできない。特に自...
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2015年01月31日 18:30
◆「働く理由」として大事なもの3つを挙げよ 私がやっている研修プログラムのなかで『「働く理由」自問ワーク』というのがある。なぜ自分は働くのか、日々この仕事をやるのはどうしてか、をあらためて見つめる作業である。 あまりにも単純で使い古された問いのように思えるが、日常の雑多な業務処理に追われる仕事現場では、この問いにじっくりと真正面から考える機会は少ないし、ましてや互いの「働く理由」につい...
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2015年01月14日 16:45
本稿では「働く動機」を2つの軸で4つの象限に分けて考える。1つは「内発/外発」の軸。もう1つは「利己/利他」の軸である。 ◆内発的動機/外発的動機 内発的動機とは、自分の内側から湧き起こってくるもので、仕事そのものの中にそれを行う理由を見出すものである。他方、外発的動機は、自分の外側(他者)から与えられるもので、仕事の周辺に行う理由がある。 賞罰(アメとムチ)による制度は、外発的な...
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2014年12月15日 12:02
「結果とプロセス」どちらが大事か[下] 「ずっと若い頃の私は 百日の労苦は一日の成功のためにあるという考えに傾いていた。 近年の私の考えかたは、年とともにそれと反対の方向に傾いてきた」 ───湯川秀樹 ◆ほんとうの「自己実現」は利他の精神を含む 人には欲望がある。「こうしたい」「ああなりたい」「あれがほしい・これを手に入れたい」───こう...
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2014年12月07日 10:38
「結果とプロセス」どちらが大事か[中] 私が行っている研修のサービスの中で、『キャリアMQ』という診断ツールがある。これは個々の従業員の働くマインドや価値観がどんな傾向性を帯びているかを、65の設問に答える形で判定するものである。その中に次のような一問がある。あなたは、AとBのどちらの考え方に近いだろう───? A; 「多少の無理や違和感があっても、...
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2014年11月24日 10:58
「結果とプロセス」どちらが大事か[上] 働いていくうえで、そして自分という人間をつくるうえで、「結果」と「プロセス」のどちらが大事か?―――これは難しい問題である。 ビジネスパーソンとしての私たちは皆、程度の差こそあれ成果主義の仕事現場に生きている。結果を出すことは、確かに担当する事業の利益獲得に直結しているのみならず、人を自信づけ、歓喜をもたらしてくれる。しかし、結果に執着する心は、...
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2014年10月31日 15:47
「目的と手段」について考える[下]~金儲けは目的か手段か? 【問い】 〇働く個人にとって 金儲け(収入を得ること)は、働くことの目的か? それとも手段か? 〇事業組織にとって 利益追求は、事業の目的か? それとも手段か? ……これに対し、あなたはどんな答えを持つだろうか。 私は、スキルや知識を植え付ける研修ではなく、「働くことの観」を醸成する研修...
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2014年10月13日 18:36
「目的と手段」について考える [上]:「目的」と「手段」がときに入れ替わるのはなぜか 私たちは日々の仕事のなかで、自分の目指していることが袋小路に入ってしまうことがよくある。そんなとき、冷静に原因を分析してみると、いつしか当初の目的がどこかに消えてしまっていて、手段が目的にすり替えられ、それに振り回されていたことに気づく。本項は目的と手段の関係性についてあらためて考える。...
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2014年09月19日 20:55
「成長」を考える④:「成長」は目的ではない ◆「課長、その仕事、成長できますか?」と訊く若手社員 心理学博士の榎本博明さんは、『「やりたい仕事」病』(日経プレミアシリーズ)のなかで、昨今の若手社員が、やりたい仕事がみえないことへの不安、目の前の仕事によって成長が得られないことへの焦りなどを過剰に抱える様子について興味深く分析している。「成長欠乏不安症」の人は一度読んでみるといいだろう。 ...
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2014年09月05日 22:27
「成長」を考える③:「成長」を自らの言葉で定義せよ ◆成長体験から成長の本質を導き出す演習 私は研修で「成長するとは何か?を自分の言葉で定義せよ」という演習を行っている。具体的には、各自にこれまでの仕事のなかで「いちばん成長できた経験」をあげてもらい、グループで共有する。そして、そうした自他のさまざまな経験エピソードを踏まえたうえで、「成長すること」の本質は何かを抽出し言語化する作業を行う...
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2014年08月20日 13:28
「成長」を考える②:「連続的な成長」と「非連続的な成長」 「連続的/非連続的」という概念は、イノベーション(技術開発などによる革新)のプロセスを研究する現場で注目された。つまり革新には、地続き的に徐々に進化していく場合と、飛び地的に一気に飛躍する場合と2種類あるという分析である。著名なイノベーション研究者であるヨーゼフ・シュンペーターは、非連続的なイノベーションを次のように喩えた―――「いく...
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2014年08月11日 11:02
「成長」を考える①:「水平的成長」と「垂直的成長」 「私の人生は、現在を超越することであり、 一段一段と前進することでなければならない、 と、そんなふうに考えていた。 音楽がひとつひとつのテーマを順に、 ひとつひとつのテンポを順に片づけ、 演奏し終え、完成させ、前進していくように、 けっして倦まず、けっして眠らず、 つねに醒めて、つねに完全に沈着...
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2014年07月29日 18:34
〈考える材料3〉 石組みとブロック積み 武田信玄は「人は石垣、人は城」と言った。1人1人違った個性が心をひとつにして石垣、城となれば、難攻不落の基地ができあがるとの意味だ。 さて、石垣を造るのに、1個1個形の違う石を組み合わせて完成させるのは、技術的に難しいし、手間や時間がかかる。しかし、いったん巧みに組んでしまえば、なかなか崩れない。それに比べ、レンガブロックを積み上げる建造法は、...
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2014年07月17日 16:52
〈考える材料1〉 ダイヤモンドの2つの価値 ダイヤモンドには2つの「価値」側面がある。つまり、ダイヤモンドは高価な宝石として取り引きされる一方、研磨材市場においても日々大量に取り引きされているのだ。前者は「財」(たから)としての価値が扱われ、後者は「材」としての価値が扱われている。 1粒1粒のダイヤモンドは、産出されるやいなや、「財」商品に回されるか、「材」商品に回されるか決められて...
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2014年07月06日 14:14
◆「自律的」に見事な仕事 「しつけの目的は、自分で自分を支配する人間をつくること」。 ―――野村克也『野村の流儀』 これを私たちの言葉に平たく直せば、「企業における人材教育の目的は自律的な仕事人をつくること」となるだろうか。さて、「自律的な仕事人」とはどんな姿だろうか。人事の世界では誰もが、「社員の自...