2回目のコロナワクチン接種にちょっとビビっている研修講師の宇田川 摂です。
今回は「ロジカルシンキング」についてのお話です。
仕事柄、いろいろな研修会社の「ロジカルシンキング」を見る機会があり、各社、工夫を凝らして独自のロジカルシンキングを展開しているなーと、感じます。しかし、どうにもそれぞれのレベル感にばらつきが大きく、それが受講者のロジカルシンキング習得を阻害しているケースがあるようにも感じます。
ロジカルシンキングはつきつめて行くと結構奥く、またコンテンツ設計者の考え方が千差万別のために「ロジカルシンキングとは※※※です」と言い切ることができないのが実情です。そこで、今回は『階層別に最低限必要になるロジカルシンキング(思考力)』を考えてみます。
1)新入社員〜5年目くらいまで
業務におけるロジカルなコミュニケーション(口頭、メール)
・結論先行の習慣化
・結論を複数の根拠で支える(根拠の枠組みは上司が指導)
・事実と気持ちを分ける
・誤解が発生しない言葉選び(主語と5W4Hが明確、抽象的でない など)
<キーポイント>
MECEな枠組みは上司の指導力次第、帰納法/演繹法はビジネス経験が浅い段階での習得はやや難易度高いか?
2)中堅〜初級管理職
会社方針や個々のビジネスプランを自分の言葉で顧客や組織に伝えられるレベル
・帰納法を使ったロジックによる意思決定ができる(結論を出せる)
・演繹法を使う場合は隠れたルールを正しく言語化できる
・意思決定のバックアッププラン(オプション)を構築できる
<キーポイント>
帰納法を使う上でのMECEや各種フレームワークを使えるようになる、自分のロジックに酔わないためのオプション思考の習得は必須
3)管理職〜役員
会社が進むべき方向に対する「問い(イシュー)」が立てられる
〜重要なことは,正しい答えを見つけることではなく、正しい問いを探すことである。間違った問いに対する正しい答えほど,危険とはいえないまでも役に立たないものはない<ドラッカーの言葉より引用>〜
・ヒト、モノ、カネ、情報から帰納法を使って経営戦略を立案し実行できる
・論理と情理それぞれを天秤にかけた意思決定ができる
・自分の考えを相手のレベルにあわせて言語化できる
ロジカルシンキングって、、、、結構たいへんなんです(笑)。
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