こんにちは。
多くの企業は、3月決算で忙しく、そのうえ、新卒採用、受け入れの準備等、今が正念場という時を過ごされている方も多いのではないでしょうか。
それに加え、4人に1人と言われる花粉症が重なった方は、ついついイライラして、部下を「怒って」しまう…。
お気持ちは察しますが、「怒る」と「叱る」は、違います。
そんな「叱る」が、今日はテーマです。
ある日、新入社員のSさんは、打ち合わせの時間に、5分遅れてやってきました。
「すみません。資料作成が間に合わなくて」と詫びるSさんに対し、エルダーのKさんは、「まぁ、そういうこともあるよな。疲れが出る時期だし、あんまり気にするなよ。」と、優しく接しました。
しかし、これは本当に新入社員のことを考えた行為なのでしょうか?
もし、ここで注意をしなかったことで、「あぁ、この程度なら許される」と感じたとしたらどうなるでしょう。
もしかすると、同じミスをまた繰り返すかもしれません。
そうすると、「この人は信用できない」と周りの見方が変わり、仕事を任せられなくなるかもしれません。
長い目で見ると、その場でしっかりと注意をすることは、新入社員の信用を高める結果につながるのです。
もちろん、むやみに叱ったり、厳しくしたりするということではありません。
その人の行動により、周りが迷惑を被るケースについては、しっかりと注意をするということです。
では、一般的な手順を次に示しましょう。
1.事実を確認する
まずは、周りに迷惑をかける行為があったことの事実を確認します。
例えば、「今日5分打ち合わせに遅れたよね」など、お互いの認識にずれがないか確認します。
2.特別な事情(理由)があったか聞く
もしかすると、「体調が悪かった」、「コピー機が故障していた」など、やむを得ないケースであることも考えられますので、その点を確認します。
3.毅然とした態度で注意する
明らかに新入社員のミスにより生じたことであれば、毅然とした態度で注意することが大切です。
また、やむを得ないケースの場合でも、事前の報告・連絡・相談がなかったことへの指導も必要です。
「周りにどんな迷惑をかけているか」「あなた自身がどう見られるか」など、視点を変えて気づかせます。
4.今後どのようにするのか
最後に、「もう二度とするなよ!」で終わらせず、「このようなことを起こさないために、今後どうする?」と考えさせて、自分で改善行動を宣言させます。
自分で言ったことを自分で守るというコミットメントが、プロ意識を高めるのです。
一時のギクシャクした関係性を恐れず、必要なときはきちんと対処しましょう。
叱ることを恐れてはいけない。今叱ることが、新入社員の未来のためになる。
『行動人』2008年8月号「輝く新入社員の育て方(松井達則著)」第七回より要約
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