こんにちは。
おかげさまで、当連載関連テーマのセミナー「新入社員に自発性を促すコーチングで『高い壁に挑む』人財をつくる」が先日終了しました。
第1回目に引き続き、多数ご参加いただき、まことにありがとうございました。
今テーマの関心の高さは、お申込みの状況(ご案内後の反響、お申込みのご人数等)から、手に取るように感じております。
引き続き、お役に立てる情報提供をおこなってまいります。
OJTの中で、仕事を覚える上で大変有効かつポピュラーなのが、現場同行です。
お客様との商談や、取引先との交渉に、新入社員を同席し、実際の現場を見せるというものです。
先輩に同行して、さまざまなケースを体感することは、新入社員にとっても有意義な時間であることは間違いありません。
一方で、同行はしているものの、あまり効果が出ていないこともあるようです。
例えば、「目的がはっきりしない」「ただ現場を見せるだけで、終わった後に時間を取って振り返らない」「同行の量が多く、情報過多になる」などが原因です。
そこで、同行を効果的なものにするためのポイントをまとめます。
1.同行の目的を明確にする
同行する際には、「何のために同行するのか」を明確にします。
「お客様の状況を知る」、「商談のやり方を学ぶ」、「業務の手続きを覚える」など、目的がはっきりしていれば見るポイントが絞られ、学びが大きくなります。
先輩社員は、同行をする際、「何が目的か」を上司と本人に確認してください。
2.事前に、今日の同行の内容を伝える
同行の前に、同行する先輩社員が、「今日は何をするのか」、「どのような手順で進めるのか」「ゴールはどこか」を、新入社員に伝え、どこを見るかをあらかじめ頭の中で整理して臨ませるようにします。
3.終わった後、新入社員からの質問を受け付ける
同行が終了したら必ず、新入社員からの質問を受け付けることが大切です。
「なぜ、あのときにあの資料を出したのか?」、「なぜ、あのような発言をしたのか?」など、新入社員は知りたいことだらけのはずです。
新入社員の育成といいつつ、自分自身の仕事についても振り返ることができる絶好のチャンスです。
4.新入社員に質問する
新入社員のレベルが上がってきていると判断したら、先輩社員から新入社員に質問することも大切です。
例えば、「なぜ、あそこでお客様は嫌な顔をしたと思う?」、「なぜ、この資料を出さなかったと思う?」など、考えさせ、気づかせるのです。
実際の現場は、新入社員にとって最良のケーススタディーです。
現場で起こったことをもとに考えることは、即現場で使える力を身につけさせます。
最良の実践編、それが現場同行である。うまく活用すれば、大きな学びの場になる。
『行動人』2008年7月号「輝く新入社員の育て方(松井達則著)」第六回より要約
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