こんにちは。
今回は、人事担当者の手を離れ、現場に配属した直後についての対応について、ご紹介します。
配属時の新入社員は、新たな職場に対して期待を抱いている一方で、「上司や先輩とうまくやっていけるだろうか?」「仕事を早く覚えられるだろうか?」などの、大きな不安があるのも事実です。
しかし、受け入れ側のわれわれが、日々の仕事に忙しく、結果的に「放っておく」時間ができてしまう職場も多いようです。
「自分から聞け!」「先輩の動きを見て覚えろ!」とおっしゃる方もいますが、今の新入社員は、自分が何もできずにうろたえる状況に、予想以上にストレスを感じ、途端にモチベーションを下げてしまいます。
新入社員の配属直後に、何を注意すればよいでしょうか。
1.小まめに「名前」で呼びかける
まずは、新入社員が「職場に迎え入れられている」と感じさせる状況をつくります。
そのためには、「新人さん」とか「ちょっといい?」ではなく、意識して名前で呼びかけることです。
人は、名前で呼ばれると、「存在を認めてもらっている」と感じるものです。
そのためにも、配属前に、必ず名前と、ある程度の情報を、職場メンバーに徹底しておくことです。
2.最初の一週間で何をするかを、細かく決めておく
入社後一週間程度で、新入社員の職場に対する印象が決まります。
放ったらかしの時間が少しでもあると、不安になり早々に自信をなくしてしまいます。
そこで、最初の一週間程度は、「書類整理」、「先輩との同行」、「ミーティング会場の設営」など簡単なものでよいので、新入社員にどのような仕事をやらせるか、細かく決めておいてください。
「何かやっている」と、「仕事をしている」「役に立っている」と感じ、職場になじみやすくなります。
3.成長計画を立て、今後をイメージさせる
月ごとの成長目標と、そのために何をするかの計画を立て、新入社員と話をして理解させます。
例えば営業の場合、「5月…商品内容を覚える」「6月…電話で受発注業務ができる」「7月…一人でお客様を訪問する」などの月間目標を決めておき、目標に向けて何をするか、一緒に考えます。
自分の成長過程が想像できると、俄然やる気に火がつきます。
また、目標をクリアさせることで、達成感を味わわせ、前向きな気持ちにさせます。
今の新人は空気を読みすぎて、思っていることを素直に表現できないきらいがあります。
そこで、困っていることや疑問に感じていることを、定期的に吐き出させる機会も必要です。
「新入社員は勝手に育つもの」と考えず「育てるもの」と職場の全員が認識し、働きかけていきましょう。
新入社員の育成の第一歩は配属直後から。はじめに手をかけて育てれば成長の土台ができる。
『行動人』2008年5月号「輝く新入社員の育て方(松井達則著)」第四回より要約
「採用ミスとは言わせない! 新入社員一年間の育て方」(東京・竹橋)
第1回(2/9,thu) 新入社員と人事・受入れ側の三位一体で「入社3か月の壁」を突破する(終了)
第2回(3/2,thu) 〔午後〕新入社員に自発性を促すコーチングで「高い壁に挑む」人財をつくる
その他、ジェック主催のセミナー各種開催予定です。是非ご活用ください。