こんにちは。
当シリーズ2回目からは、弊誌『行動人』で過去連載した「輝く新入社員の育て方」より、連載記事を要約したものをお届けします。
連載当時は、2008年で、世界同時不況の波がひたひたと押し寄せていましたが、まだ日本経済への打撃は浅く、「超売り手市場」だったころで、今と非常に採用の状況が似ています。
最新の状況をまじえたお話は、セミナー(2/9・東京開催)でご紹介したいと思います。
ぜひ、ご参加をお待ちしております。
ご存じのとおり、採用市場は売り手市場であると言われています。
しかし、苦労して採用した新入社員の三割が、三年以内に退職してしまうのです。
このような状況が続くと、我々新入社員を受け入れる企業としては、「辞めさせないためにはどうすればよいか?」という思考で、新入社員を「手厚く」もてなそうと考えます。
例えば、長期間研修をしてなかなか現場に出さない、分厚いマニュアルの一から十まで手取り足取り教える、そして、気を遣いすぎて必要以上に優しく接するなどのケースも見られるようです。
空気を読むのがうまい新入社員は、まず素直にその指導に従うでしょう。
逆にその姿勢が「やっぱり今の新入社員は受け身だ…」と感じさせ、ますます「手厚く」もてなすのです。
しかし、今の新卒は、IT機器を自在に使いこなせたり、学生時代にいろいろなスキルを身につけたりして、実は心の中では自信を持っている人も多いのです。
周りには出さないけれども、実は「早く力を発揮したい」と考えている「隠れハングリー」な人が多いのではないかと感じています。
表面的な「おとなしさ」、「素直さ」だけを見て、世話を焼きすぎると、「ここでは自分の力を出す機会が訪れない…」とストレスになり、「もっと自分を活かせるところに行こう」と転職するケースもあり得ます。
もともと「隠れハングリー」で、個性を押し殺す傾向が強い世代です。自分の個性を認識し、それを周りから認められることで、「ここが自分の居場所」と感じるでしょう。
ズバリ、これからの新入社員育成は、「早期に個性を引き出して、現場で活かす」です。
そのためには、それぞれの新入社員に合った個別の対応が必要になってきます。
その人を認め、一人ひとりの個性を早い段階で発見し、それを現場で「活かす」ための工夫が必要です。
「個性・能力発揮の場を職場に見いだせば、喜んで定着する」
このような考えを持ち、仕事の与え方、育成の仕方を組み立てていく必要がありそうです。
次回以降は、その具体的な内容に触れていきたいと思っています。
隠れハングリーの精神をうまく引き出せ。
新卒といってあなどるなかれ。スキル上級、心は新入社員。
『行動人』2008年新年号「輝く新入社員の育て方(松井達則著)」第一回より要約
◆◇◆ ジェックセミナーのご案内 ◆◇◆
「採用ミスとは言わせない! 新入社員一年間の育て方」(東京・竹橋)
第1回(2/9,thu)
〔午前の部・増設!〕新入社員と人事・受入れ側の三位一体で「入社3か月の壁」を突破する
〔午後の部・満員御礼〕新入社員と人事・受入れ側の三位一体で「入社3か月の壁」を突破する
第2回(3/2,thu) 〔午後〕新入社員に自発性を促すコーチングで「高い壁に挑む」人財をつくる
その他、ジェック主催のセミナー各種開催予定です。是非ご活用ください。