「保育所に子どもを入れる保活をしたけれどダメだった。育休開けまでに職場に復帰できないかも…」
待機児童問題が取り沙汰されて20年以上。保活に失敗して、泣く泣く職場復帰をあきらめる女性は少なくありません。この現状に対して、広がっているのが「企業内保育所」です。政府も、企業内保育所に対して補助金の要件緩和を2016年度に始めることで普及を支援しています。
そうした中、「預ける時間が自由」「当日突然の一時保育も可能」など保育業界では「あり得ない」ことを実現する企業内保育所を作ろうとしている企業があります。東京・港区に本社を構えるIT企業「ワークスアプリケーションズ」です。
ワークスアプリケーションズが2016年12月のオープンへ向けて準備を進めている企業内託児スペースが「WithKids」。この施設の企画・運営担当者である牛丸さん・谷口さんのお二人に、WithKidsの保育内容やWithKidsで実現を目指す女性の働き方についてお伺いしました。
牛丸 侑香里さん(写真左)
ワークスアプリケーションズに2005年に新卒入社。企業内託児スペース「WithKids」のプロジェクトリーダーを務める。2歳の娘を育てるママ。
谷口 裕香さん(写真右)
ワークスアプリケーションズに2009年中途入社。企業内託児スペース「WithKids」のプロジェクトマネジャーを務める。4歳の娘と1歳の息子を育てるママ。
— 子育てと仕事を両立するための施策は、企業内託児スペースWithKidsが初めてなのですか?
牛丸:いえ。ワークスアプリケーションズには「ワークスミルククラブ」という子育てと仕事を両立するための支援制度が2004年からあります。このワークスミルククラブを、より充実させたのが、WithKidsだといえます。
— 10年以上の歴史がある支援なんですね。具体的にワークスミルククラブの内容を教えてください!
谷口: ワークスミルククラブには、働き続けたい女性にとって”地味だけど本当に助かる“というものまで、さまざまな支援があります。
1. 子どもが3歳になるまで取得できる育児休業
2. 育児休業開けの復帰時、年俸の15%を復帰ボーナスとして支給
3. 復帰後、子どもが小学校卒業するまでは短時間勤務が可能
4. 子どもが病気の時に取得できる年に5日の看護休暇
5. 育児休業中も社内情報へのアクセスや社内行事に参加可能
— 3番めの「年俸15%相当の復帰ボーナス」はスゴイですね!これも2004年から実施されているのですか?
牛丸:そうです。実際に親や親戚といった周囲からも、「そんなに手厚い制度があるなんて、大切にしてくれているんだね」と信頼につながっています。
— お二人ともワークスミルククラブをご利用になったと思うのですが、お使いになっていかがでしたか?
牛丸:私自身は2014年1月から産前・産後休業(産休)と育児休業(育休)を取得して、2016年5月に会社に復帰しました。実際には2年半近くお休みをいただいたことになります。
一般企業の育休は、長くても子どもが1歳半になるまで。私自身、1歳半時点では、子どもは保育園に入れなかったので、育休が3歳まで可能なのはとても助かりました。
谷口:私は4歳の娘と1歳の娘がいるのですが、小学校入学が近づいてきて「小1の壁」問題が現実味を帯びてきています。学童保育では保育園ほどは長くは預かってもらえないところが大半ですし、地域によっては学童保育に入れないこともあるようなので今まで通りの仕事のスタイルで働けるかどうかが課題です。
もしも、時短勤務が許されずにフルタイムで働くことしか選択肢がなかったら、それこそ仕事か育児かの、どちらかを諦めざるをえない状況に立たされてしまうと思います。でもワークスミルククラブなら子どもが小学校を卒業するまで時短勤務ができるので安心できます。
— 子どもが小学校卒業までサポートするという支援は、保活や小1の壁問題で厳しい時代には本当に大きな意味を持つんですね。
※こちらの記事には後編もあります。是非チェックを!
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